社債で調達した資金、買収に投じる米企業増加-バフェット氏がお手本

米企業が債券発行を通じて調達し た資金のうち、企業買収や事業拡大に充てる割合がここ10年余り で最高となっている。米景気回復に賭ける著名投資家ウォーレン・ バフェット氏の姿勢を見習い、2004年以来で最低の借り入れコス トを活用しているようだ。

米食品メーカー、クラフト・フーズは4日、英キャドバリーの 買収資金を賄うため95億ドル(約8500億円)を調達した。バフ ェット氏率いる米投資・保険会社バークシャー・ハサウェイも同日、 鉄道会社バーリントン・ノーザン・サンタフェの買収に向けて80 億ドル相当の債券を起債。バフェット氏はこの買収について、米経 済に「すべてを賭ける」と説明している。

ブルームバーグがまとめたデータによれば、米企業(金融を除 く)が年初来5週間に行なった債券発行による資金調達の約70% がM&A(合併・買収)と同関連事業投資に充てられており、その 割合は年初の5週間としては1998年以来で最大。昨年10-12月 (第4四半期)の米成長率が約6年ぶりの高水準となったことを受 けて、企業は在庫を積み増している。

ムーディーズ・キャピタル・マーケッツ・グループのチーフエ コノミスト、ジョン・ロンスキ氏は「事業収入の伸びの回復でM& Aをめぐる状況は改善している」と指摘。「与信が得られれば、資 金調達コストは比較的安価だ」と述べた。

ベアリング・インベストメント・サービシズの資産分配担当責 任者、トビー・ナングル氏は「企業が在庫を再構築しつつある兆し は今後景気が上向くという重要な兆候だ」とみている。

リスク上昇

しかし、クレジットデリバティブズのトレーダーは景気見通し についてそれほど強気ではない。ギリシャとポルトガル、スペイン の債務問題が社債市場に波及するとの懸念を背景に、北米と欧州の 債券保証コストは4日、急上昇した。

バークレイズ・キャピタルのジェーソン・クイン氏は「市場で 人々が不快に感じていることを1つ挙げるとすれば、それは確実に 国債リスクだ」と指摘。「国債の動向をめぐる不透明感の水準は高 まり続けている。人々の予想よりも早いペースで動いているとみら れ、そのためリスク全般が再評価されつつある」と説明した。

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