三菱自社長:プジョーと資本提携は将来の選択肢-事業協力見極めて

三菱自動車の益子修社長は仏プジョ ーシトロエングループ(PSA)との提携関係の強化に関して「資本 提携の話もある」とした上で、その検討時期などは「事業提携の進み 方を見ながら決めていく」という考えを示した。4日のブルームバー グのインタビューで語った。

益子社長は資本提携の可能性について、PSAと事業提携の話を 始めた2005年ごろから「将来的な選択肢」として挙がっており、事業 提携を深めていく中で資本提携に踏み込むのは「自然な話」と述べた。 三菱自とPSAは3つの事業提携をしており、「ものづくりの文化が合 う」と感じているという。

事業協力では、三菱自がスポーツ型多目的車(SUV)をPSA に、PSAはディーゼルエンジンを三菱自にそれぞれ2007年から相互 供給しているほか、ロシアで乗用車の合弁生産も計画している。また、 今年10月から三菱自がPSA向けに電気自動車を生産、供給すること になっている。

資本提携の検討時期に関しては「第4、第5のアライアンスがう まくいき、次の段階ができると嬉しい」と述べるにとどめた。取りざ たされている資本比率交渉については「現段階ではまったくそんな話 はしていない」と否定。また、PSAとは良好な関係にあるが、「いま 急に婚姻届を持ってきてサインをせまられる状況ではない」と語った。

欧州の環境規制への対応も提携の選択肢

欧州の環境規制への対応では、技術開発のスピードやコストの軽 減で効果が期待できるとして、プラグインハイブリッドや小型ディー ゼルエンジン分野の提携も選択肢の一つとしている。

両社の資本提携については、三菱自がPSAから51%の出資を受 け入れ、三菱はPSAに18%出資をする案などを協議したとブルーム バーグが伝えたが、益子社長は、この会合そのものについても「事実 ではない」と否定した。

さらに、提携相手については「いろいろな形を追求していて、P SAはその一つ」と述べ、「他候補とも話をしている」ことを明らかに した。新興市場などでの優位性などを見て、協力できるところは積極 的に取り組むとしている。提携の形態として、「資本提携を結ぶことは 違和感のない時代に入っている」という認識を示した。

一方、三菱グループ各社が保有する優先株約4400億円の配当につ いて益子社長は「配当できる環境にない」とし、当面は見送る意向を 示した。「現状では原資がない。今は足元の事業をしっかり固めること が優先」としている。優先株の配当負担は年約220億円で、09年度末 から生じる。累積損失は09年3月31日現在、単独ベースで約9400 億円。

配当のめどは10年度中に

今後の経営体制について、益子社長は「株主3社も配当がなけれ ば許さないと言っているわけではない。全力で支援してくれる体制だ」 として、引き続き三菱グループの支援を受けながら財務基盤強化など に取り組む姿勢を示した。「配当のめどは10年度中につける」として いる。

優先株の処理方法は引き続き模索していくが、時間がかかるとい う見通しを示した。その上で、「優先株を処理するために、パートナー を探すことはありえない」とし、資本提携する場合も優先株処理とは 切り離して考えていると強調した。

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