レポ金利が上昇、日銀当座預金の縮小で-コール翌日物の誘導強める

短期金融市場でレポ(現金担保付債 券貸借)金利が急上昇した。日本銀行が当座預金残高を縮小して、無 担保コール翌日物の過度の低下を抑制しているためだ。

この日のレポは当日受け渡しの翌日物が一時0.18%と、前日の

0.105%から急上昇。東京レポレートも1.6ベーシスポイント(bp)高 い0.122%と、昨年12月7日以来の高水準になった。この日は10年 国債の発行日だった。8日や9日分の取引も0.12%台の調達希望に対 し、運用側は様子見の姿勢が強い。

日銀は今週、15兆円前後で維持していた当座預金残高を13兆円 台前半に縮小。追加緩和で供給量を増やし始めた昨年12月中旬の水準 まで絞っている。2日の共通担保オペが大幅な札割れになったのが残 高減少の要因だが、それ以前からも残高を徐々に縮小し始めていた。

国内証券のディーラーは、無担保コール翌日物の誘導目標0.1% を厳しく守り過ぎてレポが不安定になっているという。

コール押し上げでレポが不安定化

昨年12月の日銀の追加金融緩和の効果が浸透するにつれ、レポが

0.105%付近まで低下すると、資金の出し手の銀行はレポ金利との間の 利ザヤを確保するため、無担保コール翌日物の調達水準を0.08%まで 下げる。超過準備に利息を払う補完当座預金制度の対象外になる投資 信託や生損保は金利が0.1%未満でもコール市場で運用せざるを得な くなる。

これに対し、政策金利である無担保コール翌日物金利の過度な低 下を嫌う日銀は、当座預金残高の縮小に動き始めている。その結果、 無担保コール翌日物が低い金利で調達できなくなり、銀行はレポでの 運用を手控え、レポ金利は上昇する。また、コール市場の銀行に資金 が滞留したまま、レポ市場の証券会社には資金が回りづらくなり、資 金の偏在が強まる。

無担保コール翌日物の加重平均金利の平均は、前回の準備預金の積 み期間(12月16日-1月15日)が0.0979%と0.1%を下回った。今 積み期間の平均も4日時点で0.0979%となっているが、当座預金残高 の縮小で徐々に水準が上昇している。

日銀オペの需要強まる

国内大手金融機関の資金担当者は、積み最終日の15日に年金払い による大幅な資金余剰日を控えており、それまでは日銀の資金供給も 抑制気味になる可能性が高いという。ただ、レポ上昇や円高・株安の 状況を考えると、供給量を増やさざるを得ない状況も出てくると予想 する。

日銀は午後、8日スタートの本店共通担保オペ(期日17日と22 日)を2本建てで総額1.8兆円実施した。最低落札金利は1ベーシス ポイント(bp)上昇の0.11%となり、通知額の4-5倍以上の応札が 集まった。市場では、期待した供給額を下回ったとの指摘が聞かれた。

午前の国債買い現先8000億円(9日-17日)の最低金利も0.11% に上昇。通知額の4倍を超える応札が集まった。国内証券のディーラ ーは、翌日物の国債買い現先オペを再開する必要が出てくる可能性も あるとみていた。

TB6カ月入札、満額応札か

国庫短期証券(TB)6カ月物の入札は、最高利回りが前回比1 bp低下の0.1190%、平均利回りも0.8bp低い0.1190%と、2006年2 月以来の低水準になった。発行額3.5兆円のうち証券会社1社が1.6 兆円を落札したもようだ。

国内証券のディーラーは、0.12%割れの水準は投資家の需要が乏 しいとして、落札しすぎたディーラーがいたのではないかとみる。入 札後の市場では0.119%の売り注文が残った。

案分比率は46.9%となり、1社で1.6兆円を落札するためには、 応札額の上限である3.5兆円の満額応札をする必要がある。案分比率 が低いと予想したディーラーが積極的に札を入れた可能性が高いとい う。

今週は3日の3カ月物入札でも最高・平均落札利回りが0.1138% となり、案分比率は50.3%と高かった。証券1社の大量落札が指摘さ れており、投資家の期待水準を下回るディーラー主導の入札が続いて いる。

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