2月4日の米国マーケットサマリー:株が急落、S&P500種は3%安

ニューヨークの為替・株式・債券・ 商品相場は次の通り。 (表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3742 1.3893 ドル/円 88.93 90.98 ユーロ/円 122.19 126.42

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 10,002.18 -268.37 -2.6% S&P500種 1,063.11 -34.17 -3.1% ナスダック総合指数 2,125.43 -65.48 -3.0%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .80% -.08 米国債10年物 3.59% -.11 米国債30年物 4.53% -.10

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金 (ドル/オンス) 1,063.00 -49.00 -4.41% 原油先物 (ドル/バレル) 73.10 -3.88 -5.04%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場ではユーロが円に対してほぼ1年ぶりの 安値に下落。ドルに対しては昨年5月以来の安値となった。一部の欧州 連合(EU)加盟国は財政赤字を削減できないとの懸念が強まり、ユー ロ売りが広がった。

ユーロは円に対して一時3.8%下げた。欧州中央銀行(ECB) のトリシェ総裁はギリシャの財政赤字抑制を確信していると述べたも のの、ユーロは売られた。同総裁はまた、ECBが政策金利を過去最低 水準の1%から引き上げる計画がないことを示唆した。円は高利回り通 貨に対して上昇。低金利通貨で資金を調達し、高金利通貨で運用するキ ャリー取引の解消が進むとの観測が背景。

ダンスケ銀行のシニアアナリスト、ジョン・ハイデスコフ氏(コペ ンハーゲン在勤)は「トリシェ総裁がギリシャの財政規律について『確 信している』という表現以外の発言をしていたら、市場は大混乱に陥っ ていただろう」と指摘。「同総裁の現時点での役割は一段の混乱を避け ることだ」と述べた。

ニューヨーク時間午後3時14分現在、ユーロは対ドルで前日比

1.1%安の1ユーロ=1.3742ドル(前日は同1.3893ドル)。一時は 同1.3728ドルと、2009年5月21日の安値と並んだ。ユーロは対円 で3.1%安の1ユーロ=122円51銭(前日は同126円42銭)。一時 は同121円59銭と09年2月24日以来の安値を付けた。円は対ドル で2%高の1ドル=89円16銭(前日は同90円98銭)。

◎米国株式市場

米株式相場は急落。S&P500 種株価指数は昨年4月以来の大幅 安を記録した。

この日発表の四半期決算はアナリスト予想を下回った。失業保 険申請件数の予想外の増加も景気の先行きを不透明にした。さらに ギリシャ、スペインおよびポルトガルの財政赤字をめぐる不安が売 りに拍車をかけた。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)とアルミ生産大手のアルコ アが下落。ダウ工業株30種平均構成銘柄のうち値上がりしたのは 1銘柄だけだった。クレジットカード大手マスターカードとシリア ル大手ケロッグ、求人サイトのモンスター・ワールドワイドは、四 半期決算の利益がアナリスト予想を下回ったのが嫌気されて下落。

石油のエクソンモービルも下落した。この日の原油先物相場は 過去6カ月間で最大の値下がりだった。銅生産大手フリーポート・ マクモラン・カッパー・アンド・ゴールドを中心に資源株も下落し た。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株 価指数は前日比3.1%安い1063.11。ダウ工業株30種平均は

268.37ドル(2.6%)下げて10002.18ドル。

フェデレーテッド・インベスターズ・プルーデント・ベアー・ ファンドの資産運用担当者、ライアン・ベンド氏は、「市場参加者 は欧州の債務問題と米国経済の先行きについて非常に神経質にな っている。企業はそれなりの四半期決算を発表しているが、投資家 はそれでも株に売りを出している。市場には売り手が多いことから、 株式を持つことには慎重になる」と語った。

◎米国債市場

米国債相場は上昇。欧州の一部の国について財政赤字への対応が 困難になるとの懸念が広がり、世界的に株価が下落。米国債を買う動 きが広がった。2年債利回りは昨年12月以降で最大の下げとなった。

30年債利回りは3週間で最大の下げ。4日発表された新規失業保 険申請件数は市場予想に反し増加。また第4四半期の非農業部門労働 生産性指数の伸びは予想を下回った。また投資家の間では、債務懸念 からポルトガルなど多額の財政赤字を抱える一部欧州連合(EU)加 盟国の債券を避ける動きが広がった。

三菱UFJフィナンシャル・グループのシニア米国債トレーダー、 トム・ロス氏は「欧州の状況を受けた質への逃避だ」と指摘。「リス ク資産を避け、米国債の安全性を求める動きが広がった」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後2時22分現在、2年債利回りは前日比7ベーシスポイント(b p、1bp=0.01ポイント)低下の0.81%。一時9bp低下と、昨年 12月17日以降で最大の下げとなった。同年債(表面利率0.875%、 2012年1月償還)価格は1/8上げて100 1/8。

30年債利回りは一時10bp低下の4.54%と、1月14日以降で最 大の下げ。10年債利回りは一時11bp低下し3.59%となった。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場は2008年以来の大幅安。ドルが上げ幅を 拡大したことで、代替投資としての金買いが後退した。

主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE) のドル指数は昨年7月以来の高水準まで上昇。基軸通貨ドルへの需 要が強まったことが背景。この日は、ギリシャ、スペイン、ポルト ガルの債務をめぐる懸念の高まりを手掛かりに、世界的に株価が下 げた。また、商品19銘柄で構成するロイター・ジェフリーズCR B指数は昨年8月以来の大幅下落となりそうだ。

プロスペクター・アセット・マネジメントのレナード・カプラ ン 社長は「金の急落は驚くほどだ。今やあらゆる市場がリスク許 容度の尺度となっている」と語った。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先 物 4月限は前日比49ドル(4.4%)安の1オンス=1063ドルで 取引を終了。下げ幅は2008年12月1日以降で最大。

◎原油先物市場

ニューヨーク原油相場は6カ月ぶりの大幅安。ドルが上昇し、株が 下げたことで、持続的景気回復に対する懐疑的な見方が広がり、原油は 売りが膨らんだ。

原油は一時5.9%安。ドルの対ユーロ相場が上昇したことで、代 替投資先としての商品への魅力が薄れた。この日はS&P500種株価 指数が下落。米労働省が発表した1月30日に終わった1週間の新規失 業保険申請件数は予想を上回り、燃料需要が後退するとの見方が広がっ た。

トラディション・エナジー(コネティカット州スタムフォード) の市場調査ディレクター、アディソン・アームストロング氏は「原油の 下げは、特に新規失業保険申請の発表後、ドルが上昇し、S&P500 種指数が下げたことが理由だ。この日は商品セクター全体が軟調に見え る」と指摘した。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物3月限は前日 比3.84ドルセント(4.99%)安の1バレル=73.14ドルで取引を終 了。1営業日の下落率としては昨年7月29日以来で最大。

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参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 名子 知子 Tomoko Nago-Kern +1-212-617-2407 tnagokern@bloomberg.net Editor: Shigeru Chiba 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

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