トヨタ:1月に設計変更、既販車も対応へ-プリウス苦情で

トヨタ自動車は4日、ハイブリッド 車の新型「プリウス」のブレーキが利きにくいという苦情を受け、1 月に設計変更したことを明らかにした。一方、すでに販売した車両に ついては、ユーザーの不安を取り除くための具体的な対応を現在検討 中とした。

トヨタの横山裕行常務役員は同日、東京本社で会見し、今回の苦 情についてABS(アンチロック・ブレーキ・システム)が作動する ような路面状態で、ブレーキを踏んで利くまでに時間差が生じる現象 とし、「ブレーキを踏み増せば車は確実に止まる」と説明した。

しかし、横山氏は苦情の要因が「ABSの制御に関するものと分 かったので、1月末に設計変更を行った」と述べた。また販売済みの 車に対しては「何らかの形の方策を現在検討しており、なるべく早い 時期に結論を出したい」とした。

トヨタのハイブリッド車「HS250h」と「SAI(サイ)」も 新型プリウスとシステムが似ていることを明らかにした上で、「現時点 で苦情はないが、同じ様なことがありうるかどうか確認を急いでいる」 と述べた。

平野博文官房長官は同日午後の会見で、トヨタの一連の品質問題 をめぐり、海外で急成長する中で安全面の対応をなおざりにしてきた 結果だという指摘があるとの質問に対し、「そういう批判を受けている ということは事実かもしれないが、早くその批判を払しょくいただく ような対応をしてほしい」と語った。

プリウスへの苦情に関し、平野長官は「なぜ発生したかという事 実関係がよく分かっていないので、それぞれ所管の大臣、経済産業大 臣、国土交通大臣、消費者担当を含めて原因究明および調査をしてい る」と述べるにとどめた。

自動車用ワイヤーハーネスなどを手掛ける住友電気工業の松本正 義社長は同日、京都市内で開かれた関西財界セミナー会場でブルーム バーグに対し、部品メーカーへの影響について「8日に生産を再開す ると言われているが、現時点ではこちらには情報がなく、対応を取ろ うとしても取れない」とし、「非常に困った問題だ」と述べた。

また、松本社長は住友電工の業績にも「マイナスの影響が出るの は避けられないだろう」という。今後のトヨタについては、信頼回復 に時間がかかるだろうが、「そこはトヨタだけに販売や宣伝にぐっと力 を入れて、回復に向けて動いていくのだろう」とし、「今のようなレベ ルの販売低迷が来期以降もずっと続くとは想定していない」と語った。

トヨタによると、新型プリウスへの苦情は日本国内で77件、北米 で8件をこれまでに受けている。この問題をめぐっては国土交通省が 3日、昨年8月に情報を得て、トヨタに調査を指示、現在は報告を待 っているとしていた。国交省が受けた苦情は現在14件で、うち1件で 軽傷事故が発生、同省は原因について調査しているとしている。

--取材協力:広川高史、堀江政嗣 Editor:Hideki Asai

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