利回り曲線の傾斜化続く、国債需給悪化-三菱東京UFJ銀(Update1)

三菱東京UFJ銀行金融市場部トレ ーディンググループの木下英明次長は、長期金利の上昇に伴う利回り 曲線の傾斜化が今後も続くと予想している。国債の発行が増加するス ピードに投資家の需要がついていかず、需給バランスが悪化していく とみているためだ。

ブルームバーグが算出した5年国債と10年国債の利回り格差は、 前日比0.7ベーシスポイント(bp)拡大の0.836%で推移。1月12日 に記録した2005年3月以来、約4年11カ月ぶりの高水準0.841%に 接近している。

代表的な長期金利である新発10年国債利回りはこの日は6営業 日連続で上昇している。一時は前日比2.5bp上昇の1.38%と、昨年11 月12日以来、約3カ月ぶりの高水準を付けた。

木下氏は、日本銀行の金融緩和が金利上昇を抑えられるのは5年 までとした上で、「それ以上の金利は財政懸念や国債の需給悪化がベー ス。発行増加で投資家に販売しきれなくなっており、利回り曲線は傾 斜していく方向だ」との見方を示す。

2日の10年国債入札は市場の予想通り無難な結果だったが、その 後の新発10年国債利回りは上昇が続いている。木下氏は、「入札前に ヘッジで売られ、入札を越えても買い戻されないのは、量がさばけて いない証拠だ。益出し売りが出やすい時期でもある」と指摘する。

今年度の新規国債発行額は53兆5000億円程度と、初めて50兆円 の大台に乗せた。政府は来年度の新規発行額を約44兆円に抑える方針 を示しているが、市場では来年度も想定額を上回るとの予想が多い。

木下氏は、国債の大きな買い手である年金基金について「支払い の方が多くなって残高が減少し、増えることはない。国債を売らなけ ればならない転換点を迎えている」と指摘。国債発行の増加と買い手 の減少で「需給バランスの均衡が崩れるタイミングは3年以上先との 見方が多いが、予想より早まるリスクがある」と警戒する。

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