地検、石川議員ら起訴-不起訴の小沢民主幹事長は続投(Update2)

東京地検特捜部は4日、民主党の 小沢一郎幹事長の資金管理団体「陸山会」をめぐる政治資金規正法 違反事件で、小沢氏の元秘書で同党衆院議員の石川知裕容疑者(36) =北海道11 区=ら3人を同法違反の罪で起訴した。東京地検が発 表した。小沢氏は嫌疑不十分を理由に不起訴となり、鳩山由紀夫首 相は幹事長を続投させる方針を表明した

不起訴となったとはいえ、石川氏らを監督する立場にあった小 沢氏への世論の風当たりは強く、夏の参院選を前に進退問題がくす ぶりそうだ。石川容疑者に関しては離党する方向と4日の共同通信 は報じている。

東京地検の発表によると、起訴されたのは石川容疑者のほか、 小沢氏の公設第一秘書、大久保隆則 (48)=西松建設事件で公判中 =、 元秘書池田光智(32)の両容疑者。このうち大久保容疑者と石 川容疑者は、共謀の上、2005年3月、 2004年の陸山会の収支報告 書で、小沢氏からの借入金4億円などを記載せず、「本年の収入額」 欄に5億4500万円、「支出総額」欄に約3億5200万円のそれぞれ過 少の虚偽の金額を記入し、総務大臣に提出したという。

鳩山由紀夫首相は4日夜、官邸で記者団から小沢氏の進退につ いて聞かれ、「今、党の人事を云々するという状況ではないと考えて いる」と述べ、幹事長を続投させる方針を明言した。石川容疑者に 関しては「基本的にご自身がお考えになって判断されるべき問題だ」 と語った。

現職の国会議員である石川容疑者が起訴されたことについては 「国民の皆さんにおわびを申し上げなければならないことだと思う」 と陳謝した。

慶応大学大学院の曽根泰教教授は、小沢幹事長が続投すること に対する世論の反応について「すっきりと出直すイメージを与えな い。ダメージを立て直さないと支持率低下はじわじわ続く」と分析。 その上 で、夏の参院選に関して「民主党圧勝はないが、自民党が勝 てる選挙ではないので、民主はぎりぎり過半数が取れるという感じ だ」との見通しを示した。

一方、同事件で世論が小沢氏に向ける目は厳しい。毎日新聞が 1日付朝刊で公表した先月30、31両日実施の世論調査結果によると、 石川容疑者が起訴された場合、小沢氏は幹事長を「辞任すべきだ」 と回答した人が76%に達した。自民党は石川容疑者が起訴されれば、 国会に議員辞職勧告決議案を提出する構えも見せている。

小沢氏進退

こうした情勢を踏まえ、小沢氏は1日午後の会見で、「わたし自 身が刑事責任が問われることになれば、非常に責任が重い」と自ら が起訴されるなどした場合の責任に言及した。ただ、石川容疑者が 起訴され、自らは不起訴となった場合の対応は明確にしていない。

元東京地検特捜部の検事で現在は弁護士の郷原信郎名城大学教 授は今回の捜査手法について「刑事事件としては、何を騒いでいる のかまったく分からない。検察によって小沢氏が成敗されて、たた きつぶされたということに仮になったとすると、日本の民主主義の 重大の危機」と批判する。

これに対し、元東京地検特捜部長で多くの疑獄事件の捜査を担 当した宗像紀夫弁護士は「日本の検察が、ある政治的な意図をもっ て動くということはまずない」と指摘した。その上で、「これだけで 終わったら、検察は負けではないが、一般の目からみるとおかしい と言われ る。きちんとゼネコンから金が入ったことを立証し、それ を隠すためにマネーロンダリングがあったと立証しないと国民は納 得しない」と語った。

--取材協力:松田潔社Editor: Hitoshi Sugimoto, Masaru Aoki

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