円が小幅高、オセアニア通貨売りが主導-米雇用統計控え午後こう着

東京外国為替市場では円が小幅上 昇。ニュージーランドやオーストラリアの経済指標が予想を下回ったこ とをきっかけに、対オセアニア通貨を中心に円を買い戻す動きが先行し た。

円は対ニュージーランド(NZ)ドルで1NZドル=64円ちょうど を突破し、63円台前半まで上昇。また、欧州の財政不安を背景に円は対 ユーロでも1ユーロ=126円台前半で堅調に推移した。

一方、週末に注目の米雇用統計の発表を控え、全般的に様子見姿勢 が強く、午後にかけてはこう着感の強い相場展開となった。この日は海 外時間に欧州中央銀行(ECB)とイングランド銀行の金融政策発表が 予定されている。

シティバンク銀行個人金融部門リテール・プロダクト本部為替市場 調査の尾河真樹シニアマーケットアナリストは「NZドルは失業率が約 10年ぶり高水準となったことで利上げ期待が後退した。豪ドルも小売売 上高が予想を下回ったことを受けて売られる結果となったが、景気の回 復基調が大きく変わったわけではないので、その後は踏みとどまってい る」と説明する。

ドル・円相場は1ドル=90円台後半を中心としたもみ合いに終始。 一時は91円台に乗せる場面も見られたが、クロス円(ドル以外の通貨 の対円相場)で円が強含む中、ドルの上値は抑えられた。

資源国通貨

ニュージーランド統計局が4日発表した同国の昨年10-12月期の 失業率は7.3%と前期の6.5%から上昇し、1999年以来の高水準とな った。指標発表後、NZドルは急落し、対米ドルでは一時、昨年9月10 日以来の安値を付けている。

オーストラリア・ドルも12月の同国小売売上高が予想外の減少と なったことが嫌気され、対円で1豪ドル=79円台へ下落。対米ドルでは 約6週間ぶり安値まで売られる場面が見られた。

東海東京証券金融市場部トレーディンググループマネージャー、二 瓶洋氏は、「豪小売売上高の悪化は先日のRBA(オーストラリア準備 銀行)の金利据え置き決定が間違っていなかったことを裏付けた」とし た上で、「金利差面でキャリートレード(円やドルなど低金利の通貨を 売って、高金利通貨を買う取引)も考えられるが、ニュージーランドの 失業率も悪化しており、今はその解消の方が進みやすい状況だ。資源国 通貨には底堅さも見られるが、どちらかというと調整が長引くとの見方 の方が多い」と指摘している。

欧州の金融政策

ユーロは対ドルで一時、1ユーロ=1.3865ドルまで下落し、週初 に付けた昨年7月8日以来の安値1.3853ドルに接近。ブルームバーグ がまとめたエコノミスト調査によると、ECBはこの日の定例政策委員 会で、政策金利を過去最低水準の1%に据え置くと予想されている。

シティバンクの尾河氏は「これだけ欧州のソブリンリスクが話題に なっている中で、会合後の会見でトリシェ総裁がギリシャの財政赤字問 題などについて触れるかどうかに注目が集まりやすい」と指摘。ただ、 ECBによる特定国の支援については前回同様、慎重な姿勢を示す可能 性が高く、「ユーロにプラスに働くことは考えにくい」としている。

イングランド銀行も政策金利を過去最低の0.5%まま維持する見通 し。量的緩和策である資産買い取りプログラムについては休止を決定す る可能性があるが、尾河氏は、結果のいかんにかかわらず「影響は一時 的で、ポンドが相場全体を引っ張るということにはならない。結局はあ す米雇用統計がどうなのかという話になる」とみている。

ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト調査によれば、 5日発表の1月の米雇用統計では非農業部門雇用者数が前月比1万 5000人増加すると予想されている。

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