米運輸長官:トヨタ社長と電話協議へ-プリウス調査も開始

ラフード米運輸長官はトヨタ自動 車に対し、急加速を引き起こす恐れのある不具合を解消するよう圧 力を強めている。この不具合はトヨタが米国で数百万台のリコール (無料の回収・修理)を実施する原因となっている。

同長官は3日、ワシントンで記者団に対し、トヨタの豊田章男 社長に電話して「これが深刻な問題であることを説明する」と語っ た。同長官は同日の下院委員会で、ドライバーはリコール対象車を 運転すべきではないと発言したが、その後、このコメントは誤りだ ったと述べた。

同長官の発言は、トヨタが直面している危機の深刻化をあらた めて示した。現在のリコール開始以来、トヨタの時価総額は295億 ドル(約2兆6800億円)減少し、品質に関する評価は傷ついた。米 道路交通安全局(NHTSA)は同日、日本の国土交通省がトヨタ に対してハイブリッド車「プリウス」のブレーキの不具合の可能性 について調査するよう指示したことを受けて、プリウスを調査して いることを明らかにした。

消費者動向調査会社アイセオロジーの自動車アナリスト、ウェ ス・ブラウン氏(ロサンゼルス在勤)は「数日前までは、トヨタが 消費者から受ける打撃は、メディアから受ける打撃ほど深刻ではな いと予想していた」と指摘。「今後、事態の推移に伴い、根強いトヨ タ愛好者の間にもイメージ悪化が広まる可能性がある。トヨタは問 題を大いに深刻化させるリスクを負っている」と述べた。

電子制御系を調査中

同長官はこの日の下院公聴会で、リコール対象車のオーナーに 対し「運転を中止して」トヨタのディーラーに修理へ出すよう呼び 掛けた。この発言に関してはその後、「わたしの発言は明らかに誤り だった」と述べた。

トヨタは今週、スチール板を使ってアクセルペダルを改修する 対応策を公表。ラフード長官は、電子制御スロットルシステムが原 因かどうかを政府が調査していると説明した。米国では、同スロッ トルシステムが原因だとする訴訟が少なくとも7件起こされている。

NHTSAは3日、電子メールで配布した声明で、プリウスの ブレーキの不具合の可能性に関して「多数の苦情が寄せられている」 とした上で、調査を行っていると発表した。

ラフード長官はこの日記者団に対し、NHTSAが、寄せられ た苦情に基づいてトヨタを含む複数の自動車メーカーの電子制御系 を調査していることを明らかにした。電気系統からの電磁妨害が電 子制御システムに影響を及ぼす可能性などを調べているという。

同長官は、「われわれは、これらの車の電子制御系も含めたあら ゆる側面の調査を続ける」と言明。「トヨタには強い態度で臨む」と 述べた。トヨタは、電子制御系が乗用車とトラックの急加速の原因 である可能性を否定してきた。

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