トヨタ社長の顔が見えない、世界標準満たさずの声-リコール拡大の中

トヨタ自動車のリコール(無料 の回収・修理)の規模が世界の5大陸にまたがる760万台に拡大 するなかで、豊田章男社長(53)の声が聞こえてこない。公の発 言はスイスのダボスでNHKに突然取材された際に答えた75秒の みだ。

意図しない加速につながる恐れのあるアクセルペダル不具合 を修正するため米国でリコールを実施すると発表してから1週間 余り。NHK以外のメディアから豊田社長の発言は報じられてい ない。米国トヨタ自動車販売のジム・レンツ社長と本社の品質管 理担当の佐々木真一副社長に表舞台の対応を委ねている形だ。

新生証券の松本康宏シニアアナリストは、トヨタは世界的な 企業だが、今回の問題での対応は世界標準を満たしていないと指 摘。企業に致命的な問題が発生しているのに最高責任者の顔が見 えない状態では、目立つことを避けて隠れようとしているという 印象を与えてしまうと話した。

トヨタ広報担当の竹内利理子氏は警備上の方針を理由に豊田 社長の所在についてコメントを控えた。トヨタは先週、同社長が ダボスでの世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)に出席す るかどうかを明らかにしなかったが、NHKは予定外のインタビ ューを実施。豊田社長は「お客様に不安を与えてしまっているこ とを大変申し訳なく思っている」と陳謝した。

危機管理を専門とする広報会社、エデルマン・ジャパン(東京) のマネジングディレクター、マーガレット・キー氏は「経営陣は、 実施している対策について顧客に伝える作業で、明白に先頭に立 たなければない。製品のリコールのような問題ではこれが非常に 重要だ」と話している。

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