日本株は小幅続伸、石油や好決算銘柄に買い-重要日程前に午後こう着

日本株相場は小幅続伸。海外原油相 場の大幅高を受け、新日本石油や出光興産など石油関連株が買われた。 中外製薬や東洋ゴム工業、東レなど好決算を発表した銘柄も上昇した。 ただ、週末に米雇用統計の発表や欧州中央銀行(ECB)会合など重要 日程を控えて上値を追う動きは限られ、午後はこう着感が強かった。

日経平均株価の終値は前日比33円24銭(0.3%)高の1万404円 33銭。TOPIXは同2.86ポイント(0.3%)高の915.68。この日の 日経平均の高安値幅は80円と、今年最小。

ちばぎんアセットマネジメント顧問の安藤富士男氏は、「国内景気 の二番底懸念や企業業績の下振れリスクなどは遠のいており、日経平均 1万円を割れたとしても、ずるずる下がることはない」との見方。しか し、ギリシャの財政問題や米金融規制懸念など海外の環境に不透明要因 は多く、「相場の戻りは鈍い」と話していた。

注視されていたボルカー米経済回復諮問会議議長の上院議会証言が 米国時間2日に行われ、経営破たんした場合に経済全般に対し脅威とな る金融機関を対象に規制の強化を主張した。しかし、新規制の具体策に は踏み込まず、国際マネーフローの過度の収縮警戒感がひとまず後退。 投資家のリスク志向が回復し、2日のニューヨーク原油相場は前日比

3.8%高と、昨年9月30日以来の最大の上昇率を記録。米株式相場も、 主要株価3指数が上げた。

MU投資顧問の森川央シニアストラテジストによると、「金融機関 に対する規制への警戒感から相場は下げてきたが、それを少しずつこな しつつある。企業業績など足元のファンダメンタルズ(経済の基礎的条 件)は悪くないため、素直に反応が戻り始めた」という。

商品相場、米国株、為替と、日本株を取り巻く環境の落ち着きを受 け、東京市場では朝方から原油高による業績回復を見込む格好で石油関 連が上昇。化学や電機、機械など輸出関連の一角に買いが先行した。

中外薬など個別で好反応も

相場全般の方向性を見出しにくい中で、好決算銘柄の上げも目立っ た。インフルエンザ治療薬の販売好調で、2009年12月期の連結純利益 が前の期比44%増となった中外薬が大幅高。数量拡大やコスト削減が 寄与し、10年3月期の連結売上高と営業利益予想を上方修正した東レ も上昇。クレディ・スイス証券は3日、東レ株の投資判断を「アンダー パフォーム」から「中立」に上げた。

販売構成の変化で利益率が改善し、10年3月期の連結営業利益を 従来予想比42%増の71億円に上方修正した洋ゴム、10年3月期の業績 予想を上方修正した古河機械金属も急伸。10年3月期の連結営業損益 が一転黒字見通しとなった理想科学工業、1月の既存店売上高が前年同 月比6.2%増えたユナイテッドアローズも大幅高となった。

東証1部の騰落銘柄状況は値上がり1140、値下がり390。全体の約 7割が上昇し、東証規模別指数では大型株指数のみが下落した。

リスクマネー動向はなお見極め

ただ、日経平均の上値は重く、一時0.2%安まで下げる場面もあっ た。今週末には海外で重要経済指標の発表やイベントが目白押しで、投 資家は積極的に上値を追いにくい状況だ。4日にはECBの定例政策委 員会の開催、5日は米雇用統計の発表、カナダで7カ国財務相・中央銀 行総裁会議(G7)が開催される。

明和証券の矢野正義シニアマーケットアナリストは、「足元のマー ケットはリスクマネーが動けるかがポイントだ」と指摘。今後について は「週末の米雇用統計に注目している。低金利の中で雇用の回復が持続 するのであれば、リスクマネーも動きやすい」と話した。

日経平均の下落寄与度上位は、1月期の既存店売上高が6カ月ぶり に減少したファーストリテイリング、10年3月期の業績予想を下方修 正したNTTデータなど。指数寄与度の高い銘柄群の業績面での悪材料 が、指数の足かせになった。

このほか、1月の米国販売が落ち込み、3日付の朝日新聞などで、 米国でハイブリッド車「プリウス」のブレーキの苦情が多発と報じられ たトヨタ自動車が反落。ゲームソフトの販売不振やアミューズメント施 設の低調で今期は初の最終赤字に転落する見通しとなったバンダイナム コホールディングスも売られた。

新興3市場は下落

国内の新興3市場はそろって下落。ジャスダック指数の終値は前日 比0.2%安の51.45、東証マザーズ指数は同1.1%安の413.20、大証ヘ ラクレス指数は同0.6%安の571.09。3指数いずれもプラス圏で推移す る場面もあった。

個別では、サイバーエージェント、グリー、ミクシィ、楽天などイ ンターネット関連株が下落。半面、施設電力費の抑制などで、第2四半 期(09年8月-10年1月)累計の連結営業利益が従来予想比22%増に なったもようのビットアイル、09年12月期の業績が従来計画を上回っ たもようのファンコミュニケーションズが大幅高となった。3D技術を 有する韓国企業と協力し、裸眼立体視液晶ディスプレーの販売を開始す るネプロジャパンはストップ高。

--取材協力:西沢 加奈Editor:Shintaro Inkyo、Makiko Asai

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