東京外為:円が午後全面安、アジア株堅調でリスク回避姿勢が緩和

東京外国為替市場では、午後の取引 で円が主要16通貨に対して全面安となった。アジアの株式市場が底堅 さを維持していることから、リスク回避姿勢が緩和し、低金利の円から 資源国通貨などに資金が向かう展開となった。

ブラウン・ブラザーズ・ハリマン外国為替部の久保信明バイスプレ ジデントは、全体のトーンとしては、株式相場が少しずつ戻ってきてい る環境下で、「リスク回避志向は弱まっている」と指摘。クロス・円 (ドル以外の通貨と円の取引)で円が売られる中で、対ドルでも円がや や弱くなっていると説明している。

ユーロ・円相場は、午前の取引で一時1ユーロ=126円53銭まで 円安が進んだあと、ギリシャの財政問題をめぐる不透明感が強まったこ とで、125円97銭までユーロ安・円高が進行。しかし、午後は126円 台半ば近辺まで円が売られた。

ドル・円相場でも1ドル=90円台半ば近辺と、前日のニューヨーク 時間午後遅くに付けた90円38銭から円安方向に振れて推移した。

この日は、中国株を中心にアジアの株式市場がおおむね堅調。米国 の株価指数先物もプラス圏で推移している。

株価の予想変動率の指標であるシカゴ・オプション取引所(CBO E)のボラティリティ指数(VIX指数)は前日に1月20日以来、約 2週間ぶりの水準まで低下しており、投資家のリスク回避姿勢が緩和す る可能性が示された。

米雇用関連指標を見極め

一方、この日の米国時間には、給与明細書作成代行会社のオートマ ティック・データ・プロセッシング(ADP)エンプロイヤー・サービ シズが給与名簿に基づいた1月の米民間部門の雇用者数を発表する。

ブルームバーグ・ニュースがまとめた市場予想では、前月比で3万 人の雇用減少が見込まれているが、減少幅は前月の8万4000人を下回 る見通し。今週は5日に政府発表の雇用統計を控えており、民間の調査 結果を受けて市場の期待が変化するかどうかが焦点とみられている。

BBHの久保氏は、雇用統計の発表までは、「手掛けにくいという 雰囲気になりやすい」として、積極的な取引が手控えられると予想して いる。

ギリシャの財政懸念くすぶる

ギリシャのパパコンスタンティヌ財務相は2日、アテネで開かれた 会議で、スペインやポルトガルも財政赤字削減で同様の問題に直面して いると述べ、ギリシャの財政悪化の多くはこれまでの政権の政策が原因 との認識を示した。

また、欧州連合(EU)はこの日、ギリシャの財政赤字削減計画に 関する報告と提言を公表する見通し。

カリヨン銀行外国為替部ディレクターの斎藤裕司氏は、ギリシャの 財政問題をめぐる不透明感が根強いことから、市場では「リスクを回避 しておきたい」といった姿勢が戻っていると指摘。ユーロ売りに圧力が かかりやすいとみている。

この日のユーロ・ドル相場は午前の取引で一時1ユーロ=1.3976 ドルと、3営業日ぶりのユーロ高値を付けたあと、1.3946ドルまで下 落。午後は1.39ドル台後半で取引された。

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