日銀の資金供給オペ、期間の長期化で札割れ回避-当預残高は回復へ

日本銀行はこの日の資金供給オペの 期間を長期化して、応札額が通知額を下回る札割れを回避した。短期金 融市場の資金需要の減退に対応した格好で、金融機関の手元資金量の目 安となる当座預金は15兆円前後を回復する見通しだ。

午後の共通担保オペは、1カ月物の全店分1兆2000億円(2月4日 ―3月4日)の応札額が2兆1895億円、1カ月半の本店分8000億円(2 月5日-3月25日)には1兆8550億円の応札が集まった。落札金利はい ずれも下限0.10%だった。

日銀はこれまで2週間以内の短いオペで資金需給を調整していたが 前日の本店分1兆円(2月3日-10日)の落札額は2020億円と大幅な札 割れになっていた。準備預金の積み最終日と年金払い日が重なる15日ま では銀行の資金需要が弱いという。

東短リサーチの寺田寿明研究員は、「当座預金15兆円程度の資金供 給なら、ある程度の市場機能を維持しつつ、オペの札割れがひん発しな い程度に調節していける水準ではないか」とみている。

前日の金融調節では、日銀が積極的に資金を供給したことで札割れが 生じた。この日の当座預金も8000億円減の13兆6000億円程度と、追加 緩和の決定を受けて供給量を増やし始めた昨年12月14日以来の水準ま で落ち込んだ。

あす以降の当座預金は15兆円前後に向けて増加していく見通し。も っとも、昨年12月1日の追加緩和では、新型オペ10兆円の実施が打ち出 され、白川方明総裁は「広い意味での量的緩和」と発言したが、資金供 給量を示す当座預金残高には目標が設定されていない。

追加緩和と為替相場

国内証券の短期ディーラーは、金融機関の需要が弱いからと言って追 加緩和前の当座預金12兆円台に残高を減らすことは許されないのではな いかと指摘。為替相場の反応などを意識して、日銀はある程度の資金供給 は維持していくと予想する。

昨年12月の追加緩和を受けて円高圧力が一服、株価も持ち直した。 ただ、国内大手銀行の短期ディーラーは、市場の反応は日銀自身にとっ ても嬉しい驚きだったのではないかと指摘する。同じ方法で新型オペを 拡充しても、今度の反応は一時的にとどまるだろうとみている。

TB入札、販売低調との見方

国庫短期証券(TB)3カ月物85回債の入札結果は、最高落札利回 りが前回より0.0013%高い0.1138%、平均落札利回りは0.0026%高い

0.00138%と、2006年4月以来の低水準を記録した前回から小幅上昇し た。応札倍率は前回の5.84倍から5.69倍に小幅低下した。証券1社で

1.8兆円程度の落札が指摘され、落札先不明も2兆円程度あったという。

入札後の市場では0.1138%で売りが残る展開。東短の寺田氏は「投 資家への売れ行きが落ちて、業者の在庫が積み上がっている」と指摘し ており、利回りが0.115%を下回った前回債から銀行が買いを手控えてい る可能性がある。

日銀の潤沢な資金供給オペやレポ(現金担保付債券貸借)金利の低 位安定を背景に、ディーラーは資金手当てに対する安心感は強い。ただ 国内大手行のディーラーは、資金調達コストの低下にも限界があり、今 のTBやコマーシャルペーパー(CP)の利回りは利益がほとんど出な い水準まで下がってしまっていると話す。

午前に実施された1週間物の国債買い現先オペ8000億円(2月5日 -15日)には1兆8002億円の応札が集まった。同オペには借り換え需要 が恒常的にあり、応札額が極端に減ることはないという。落札金利は下 限0.10%だった。

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