ロート製社長:今期業績はやや上振れ-中国高級ブランドも好スタート

目薬やスキンケア用品を手掛けるロ ート製薬は今期(2010年3月期)の業績が売上高、利益とも会社予想を 小幅に上回るとの見通しを明らかにした。景気低迷で国内小売り市況が 厳しさを増しているものの、高付加価値商品で売り上げを維持、中国な どの需要にも支えられている。

吉野俊昭社長兼最高執行責任者(COO)は2日、大阪市内の本社 でブルームバーグ・ニュースのインタビューに応じ、通期業績見通しに ついて、「青息吐息ながら予想はクリアしている。若干上振れるのでは ないか」と話した。

従来の業績予想によると、売上高は前期比0.4%増の1100億円、営 業利益は同0.3%減の116億円、純利益は同17%増の72億円。ブルー ムバーグ・ニュースが集計したアナリスト7人の純利益予想中央値は76 億円の黒字と、会社予想をやや上回っている。ロートは9日に第3四半 期決算を発表する。

吉野氏は、ロートが手掛けるOTC医薬品(医師の処方せんを必要 としない薬)を含む一般消費材への需要について、上期と下期では大幅 に「雲行きが違っている」といい、「ドラッグストアやその他の小売業 者に聞いても、10月以降は結構厳しい声がいろいろ出ている」と指摘、 「消費者の財布のひもが固くなっているようだ」と話した。

OTC国内最大手でロートがライバルと位置付ける大正製薬は29 日、今期の業績予想について売上高を2590億円、純利益を185億円に それぞれ下方修正。理由として、昨年10月以降の市場環境の悪化に加 えて、新型インフルエンザの沈静化傾向や、花粉の飛散量が少ないとの 気象予測などを挙げた。

こうした中でロートの業績は、上期販売が想定を上回り、下期も暖 冬などで11月にリップクリームなど保湿系の一部商品の売り上げが落 ちたものの、全体として「何とか売り上げや利益は確保できたと思う」 という。広報担当の木下淳氏によると、スキンケア化粧品「肌研(ハダ ラボ)」や漢方系の「和漢箋(わかんせん)」シリーズなどが下期も引き 続き好調に推移した。

エピステーム

ロートは今後の成長の軸となる中国・上海で1月から高級スキンケ アブランド「エピステーム」を立ち上げた。百貨店内に専門店を構え、 美容意識が高まる中国女性のニーズを取り込む狙いだ。吉野氏は、開店 1カ月の状況について「売上高はだいたい500万円」と述べ、「客単価 が高く1人で10万円分ぐらい使う人もいる。当初は相当高い目標を掲 げたが、想定に近いところまできた」と話した。

今後3年間で中国国内に30店舗を設立し、売上高10億円の目標を 掲げている。吉野氏は「中国に関しては下期以降も消費はまったく下が っていない。今後は北京や天津など沿岸部の都市に進出し、品数も増や していきたい」と語った。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE