2月2日の海外株式・債券・為替・商品市場

欧米市場の株式、債券、為替、 商品相場は次の通り。

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場ではドルがノルウェー・クローネと南 アフリカ・ランドに対して下落。原油や金相場がほぼ2週間ぶり の高値に上昇したことから資源国通貨への買いが膨らんだ。

オーストラリア・ドルは米ドルに対して6週間ぶりの安値に下 落。オーストラリア準備銀行(中央銀行)が市場予想に反し、政策 金利を据え置いたことに反応した。ブラジル・レアルは対ドルで上 昇。レアルの先安を見込んだポジションの解消が進んだ。

ナショナル・バンク・オブ・カナダの外為担当マネジングディ レクター、ジャック・スピッツ氏(トロント在勤)は「今週はリス ク志向の改善で始まった」と指摘。「原油や金相場が値を戻してい ることから、資源国通貨への買いが促された」と述べた。

ニューヨーク時間午後4時9分現在、ドルは対ブラジル・レア ルで前日比1%安の1ドル=1.8297レアル(前日は同1.8482レ アル)。ドルは対円で0.3%安の1ドル=90円38銭(前日は同90 円61銭)。ドルは対ユーロで0.2%安の1ユーロ=1.3963ドル(前 日は同1.3931ドル)。

南アフリカ・ランドはドルに対し一時0.6%高。金先物相場が 一時1月21日以来の高値に上昇したことが背景。ノルウェー・ク ローネは対ドルで0.3%高。ニューヨークの原油先物相場は一時

3.9%値上がりした。ノルウェーでは原油が最大の輸出収入源とな っている。

弱気な見方

オプション市場では、ブラジル・レアルの先安を見込んだ取引 の解消が昨年4月以来の速いペースで進んでいる。ゴールドマン・ サックス・グループはブラジル経済の成長加速を理由に、過去15 カ月で最大の下落となったレアル安局面は終了したとの見方を示 した。

ブルームバーグがアナリスト19人を対象にまとめた調査の予 想平均では、レアルは対ドルで3月末までに最大6%上昇する見通 しだ。ゴールドマンとバンク・オブ・アメリカ(BOA)は前日、 レアルの買い戻しを勧めた。ゴールドマンは直近では昨年12月に、 レアルは最も「割高な」通貨だと指摘していた。

オーストラリア・ドルは昨年12月23日以来の安値に下落。 オーストラリア準備銀行のスティーブンス総裁は昨年、3度の利上 げを実施した。20カ国・地域(G20)の中央銀行の中では初めて の利上げとなった。一方、米国や英国、欧州の当局は政策金利を過 去最低水準に維持。各国の金利差を背景に、昨年9月1日から前日 までの対米ドルに対するパフォーマンスでは、オーストラリア・ド ルがトップだった。

インタラクティブ・ブローカーズ・グループのシニア市場アナ リスト、アンドルー・ウィルキンソン氏は「投機的な豪ドル・ロン グ(買い持ち)の解消がみられた」と指摘した。

オーストラリア・ドルは対ドルで0.7%安。対ユーロでは

0.9%値下がり。

円が高い

円はドルに対して上昇した。JPモルガン・チェースによると、 デフレ脱却に向けた政策の一環として日本銀行が実施している資 金供給策は円の上昇回避にはつながらず、日本の輸出企業の競争力 低下をもたらすとの観測が背景にある。

日銀は昨年12月、金利0.1%で期間3カ月の資金を供給する 新しい資金供給手段を導入した。

円は対ドルで昨年11月27日、1ドル=84円83銭と、1995 年7月以来の高値に上昇した。

◎米国株式市場

米株式相場は続伸。S&P500種株価指数は前日から2日間の上げ が昨年10月以降で最大となった。プリンターメーカーのレックスマ ーク・インターナショナルや住宅建設のD.R.ホートンなどの四半 期利益が予想を上回ったほか、昨年12月の米中古住宅の販売成約指 数が上昇したのが好感された。

レックスマークとD.R.ホートンは大幅上昇。S&P500種の上 げをけん引した。米複合企業ゼネラル・エレクトリック(GE)も 上昇。ダウ工業株30種平均銘柄のうち値上がり率最大だった。自動 車のフォード・モーターも買われた。同社の1月の米自動車販売は 前年同月比で25%増加した。

S&P500種株価指数は前日比1.3%高の1103.32。ダウ工業株 30種平均は111.32ドル(1.1%)上げて10296.85ドル。

ソラリス・アセット・マネジメントのティモシー・グリスキー最 高投資責任者(CIO)は「企業業績や経済指標などで明るいニュ ースが発表され、株式市場は落ち着きを取り戻した。ギリシャ財政 問題やワシントンの政治情勢など最近の株式に調整局面をもたらし た材料よりも、長期的にみれば企業の堅調な業績環境の方が影響力 が強い」と述べた。

中古住宅統計

全米不動産業者協会(NAR)が2日発表した昨年12月の中古住 宅販売成約指数(季節調整後)は前月比1%上昇した。11月は

16.4%低下した。

マニング・アンド・ネイピアのポートフォリオストラテジスト、 グレッグ・ウッダード氏は、「前日のISM製造業景況指数が示し た製造業の拡大は、きょうの住宅市場の安定化によって裏付けされ ていた。企業の四半期利益も堅調な結果が出ており、投資家が注目 していた売上高も伸び始めた」と述べた。

D.R.ホートンは11%上昇。同社は2007年以来初めて四半期決 算で黒字を発表した。税控除や増収が寄与した。

このほか住宅建設業者のパルト・ホームズやレナー、ビーザー・ ホームズUSAも上昇した。

レックスマーク・インターナショナルは12%急伸。同社の第1四 半期利益予想はアナリスト見通しを上回った。新製品投入やコスト 削減が利益を押し上げた。

UPSや商品株、フォードなど

小荷物輸送最大手の米ユナイテッド・パーセル・サービス(UP S)が高い。同社は2010年1-3月(第1四半期)の利益が前年同 期を「若干上回る」との見通しを示した。

アルミ生産最大手アルコアと銅生産のフリーポート・マクモラ ン・カッパー・アンド・ゴールドが上昇。シティグループは両社の 株式投資判断を「ホールド」から「買い」に引き上げた。

フォードは2.4%高。同社の1月の米国販売は前年同月比で25% 増加した。一方で、トヨタ自動車は16%の減少だった。

米書店大手バーンズ・アンド・ノーブルが高い。同社の社外筆頭 株主ロン・バークル氏は同社に対して、敵対的買収予防策を行使す ることなく同氏が持ち株比率を最大37%まで引き上げることを認め るよう求めた。

◎米国債市場

米国債市場では、10年債利回りが昨年5月以降のレンジの中間 付近で推移した。

米政府は3日、来週実施する3年、10年および30年債の入札 規模を発表する。ボルカー元米連邦準備制度理事会(FRB)議長 は2日、上院銀行委員会で証言し、経営破たんした場合に経済全般 への脅威となる金融機関を対象とした規制強化を訴えた。

ロイヤル・バンク・オブ・カナダの金利ストラテジスト、クリ スチャン・クーパー氏は「ファンドマネジャーにとって、雇用統計 の発表前に市場に参加し、資金を投じるのは非常に難しい」と指摘。 「彼らは株式相場がピークを迎えつつあると考えている可能性が あるほか、今後の金利動向も確信していないことから、向こう数日 は様子見姿勢を続けるだろう」と述べた。

米労働省は5日に1月の雇用統計を発表する。ブルームバー グ・ニュースがまとめたエコノミスト予想(中央値)によると、1 月の非農業部門雇用者数は前月比8000人増。12月の8万5000 人減から改善すると見込まれている。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク 時間午後3時44分現在、10年債利回りは前日比2ベーシスポイン ト(bp、1bp=0.01ポイント)低下の3.64%。同年債(表 面利率3.375%、2019年11月償還)価格は5/32上げて97 7/8。 利回りは昨年5月1日以降、3.07-4%の範囲で推移している。

「かたずをのんで待つ」

RBSセキュリティーズの米国債ストラテジスト、ウィリアム・ オドネル氏はリポートで「債券市場では今週、非農業部門雇用者数の 発表をかたずをのんで待っている状況だ」とした上で、雇用者数につ いて「向こう数週間の金利の方向性を決定する可能性がある」と記し た。

1月8日には、12月の米雇用統計で非農業部門雇用者数が前月 比8万5000人減と、予想外に減少したことに反応し、2年債が上 昇。過去3週間で最大の上げとなった。ブルームバーグがまとめた エコノミストの予想中央値では横ばいが見込まれていた。

「極めて重要」

CRTキャピタル・グループ(コネティカット州スタンフォード) のデービッド・エーダー氏は顧客向けリポートで、「前回の雇用統計 と年初からの国債の上昇基調を考えると、今週発表の統計は極めて重 要だ」と記した。

景気回復が遅れるとの懸念を背景に、米国債は先月、月間ベース で上昇。パフォーマンスは株式や商品を上回った。バンク・オブ・ア メリカ(BOA)メリルリンチの米国債マスター指数によると、米国 債の1月のリターンはプラス1.6%。一方でS&P500種株価指数は マイナス3.7%、商品19銘柄で構成するロイター・ジェフリーズCR B指数は6.3%下げた。

米調査会社ライトソンICAPによると、財務省が来週実施する 入札の規模は3年債が過去最大に並ぶ400億ドル、10年債が260億 ドル、30年債は170億ドルになる見通し。実際にそうなれば、10年、 30年債の発行額はともに過去最大となる。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場は続伸。前日と合わせた2日間の上昇 率はほぼ3カ月ぶりの大幅となった。ドルが騰勢を失ったことで、 代替投資先としての金の需要が高まった。

この日は主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所 (ICE)のドル指数が下落した。2009年には金は年間ベースで 上昇し、9年連続高となった一方、ドルは同年に4.2%下落した。

フューチャーパス・トレーディングのトレーダー、フランク・ レシュ氏は「金の上昇はドルの動きによるところが大きい」と指摘。 「投資家は金属のエクスポージャーを求めている。複数の大手ファ ンドが商品市場に戻ってきており、ひそかに押し目で買いを入れて いる」と語った。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先 物4月限は前日比13ドル(1.2%)高の1オンス=1118ドルで取 引を終了。前日の2%高と合わせた2日間の上昇率は3.2%と、昨 年11月初め以降で最大となった。

◎原油先物市場

ニューヨーク原油相場は急伸。株価の上昇で、景気回復とそれ に伴う燃料需要の拡大への期待が強まり、4カ月ぶり大幅高となっ た。

原油は一時4%上昇。株の上昇に加え、昨年12月の米中古住 宅の販売成約件数が上昇、さらにドルの軟調を背景に、代替投資と して資源に資金が流れた。

エネルギー関連のコンサルタント会社キャメロン・ハノーバー (コネティカット州)のピーター・ビューテル社長は「この日の市 場の見方はいつもよりずっと楽観的だ」と指摘。「株価の上昇とド ルの低迷に加え、経済統計が強い内容だったことが原油を下支えし ている」と語った。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物3月限は前 日比2.80ドル(3.76%)高の1バレル=77.23ドルで取引を終了。 昨年9月30日以来で最大の上昇率となった。過去1年では93%上 昇している。

◎欧州株式市場

欧州株式相場は3日続伸。過去3週間で最長の上げとなった。 欧州石油最大手、英BPの決算はアナリスト予想を下回ったものの、 鉱業株の上昇がこれを補った。

鉱山大手のリオ・ティントは3.4%高。資源株の上げをけん引 した。金属価格が上昇したほか、シティグループが同銘柄を買い推 奨したことが手掛かり。欧州最大の油田サービス会社、仏テクニッ プは6.7%高。3件のガソリン貯蔵プロジェクトを受注する可能性 があると明らかにしたことが背景。一方、BPは7カ月ぶり大幅安 となった。

ダウ欧州600指数は前日比1%高の250.8。最も堅調だった 鉱業株指数は2.8%高と、上げ幅は昨年12月1日以来で最大とな った。前日は米製造業活動が予想を上回る拡大を示したことで、同 指数は0.6%上昇していた。昨年3月からの上昇率は59%。

SNSアセット・マネジメントのポートフォリオマネジャー、 コーン・バンゼイジル氏は、「われわれは次の2点に注目している。 景気が勢いを維持できるかどうか、これは昨日確認できた。そして、 企業が勢いを維持できるかどうかだが、これも同じ展開となりそう だ」と述べた。また、「金融引き締めが実施されなければ、向こう 6カ月間で相場が一段高になるというシナリオは引き続き有効とな るだろう」と加えた。

2日の西欧市場では、18カ国のうちアイスランドとデンマー クを除く16カ国の主要株価指数が上昇した。

◎欧州債券市場

欧州債市場では、ドイツ10年債利回りが一時、1日に付けた 6週間ぶり低水準まで2ベーシスポイント(bp、1bp=

0.01%)未満となった。ギリシャなど周辺国の景気低迷から安全性 を求めて資金を避難させる動きが高まった。

ギリシャのパパコンスタンティヌ財務相が同国の国債発行を補 う目的での欧州連合(EU)の起債案を支持すると表明したことを 受け、ドイツ国債は上げを消した。また、同財務相がスペインとポ ルトガルも財政赤字削減で同様の問題に直面していると述べたこと をきっかけに、両国の国債相場も下落した。

ウニクレディト・マーケッツ・アンド・インベストメント・バ ンキングの債券ストラテジスト、コーネリアス・パープス氏は、 「周辺国の問題深刻化は、ドイツ国債への支援を高める。ドイツ国 債市場には力強い支持があり、利回りが上振れすることは当面ない だろう」と語った。

ロンドン時間午後4時半現在、独10年債利回りは3.19%と、 前日からほぼ変わらず。1日には先月21日以来の最低となる

3.17%まで下げた。ギリシャ10年債相場は下落し、利回りは前日 比14bp上昇の6.75%となった。ドイツ10年債とのスプレッド (利回り格差)は13bp拡大し357bpとなった。

一方、スペイン10年債とドイツ10年債のプレミアム(上乗 せ利回り)は2bp拡大の86bp。ポルトガル10年債利回りとド イツ10年債のスプレッドは8bp拡大し129bpと、昨年4月22 日以降の最大となった。

◎英国債市場

英国債市場では、10年債相場が下落。同利回りは前日比2ベ ーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の3.92%となった。 一方、2年債利回りは1.21%と、前日から1bp低下した。

RIAキャピタル・マーケッツの債券ストラテジスト、ニッ ク・スタメンコビッチ氏は、10年債相場の下落は建設業界指数に 対する「無条件反射と言えるかもしれない」と語った。

英国購買部協会(CIPS)とマークイットの2日の発表によ れば、1月の英建設業界の生産活動を示す指数は48.6と、昨年12 月の47.1から上昇し、エコノミスト予想を上回った。

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参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 楽山 麻理子 Mariko Rakuyama +1-212-617-4903 mrakuyama@bloomberg.net Editor: ニューヨーク 名子 知子 Tomoko Nago-Kern +1-212-617-2407 tnagokern@bloomberg.net Editor:Akiko Nishimae, Shigeru Chiba 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

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