米国債:10年債利回り、5月以降のレンジの中間付近

米国債市場では、10年債利回り が昨年5月以降のレンジの中間付近で推移した。

米政府は3日、来週実施する3年、10年および30年債の入札 規模を発表する。ボルカー元米連邦準備制度理事会(FRB)議長 は2日、上院銀行委員会で証言し、経営破たんした場合に経済全般 への脅威となる金融機関を対象とした規制強化を訴えた。

ロイヤル・バンク・オブ・カナダの金利ストラテジスト、クリ スチャン・クーパー氏は「ファンドマネジャーにとって、雇用統計 の発表前に市場に参加し、資金を投じるのは非常に難しい」と指摘。 「彼らは株式相場がピークを迎えつつあると考えている可能性が あるほか、今後の金利動向も確信していないことから、向こう数日 は様子見姿勢を続けるだろう」と述べた。

米労働省は5日に1月の雇用統計を発表する。ブルームバー グ・ニュースがまとめたエコノミスト予想(中央値)によると、1 月の非農業部門雇用者数は前月比8000人増。12月の8万5000 人減から改善すると見込まれている。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク 時間午後3時44分現在、10年債利回りは前日比2ベーシスポイン ト(bp、1bp=0.01ポイント)低下の3.64%。同年債(表 面利率3.375%、2019年11月償還)価格は5/32上げて97 7/8。 利回りは昨年5月1日以降、3.07-4%の範囲で推移している。

「かたずをのんで待つ」

RBSセキュリティーズの米国債ストラテジスト、ウィリアム・ オドネル氏はリポートで「債券市場では今週、非農業部門雇用者数の 発表をかたずをのんで待っている状況だ」とした上で、雇用者数につ いて「向こう数週間の金利の方向性を決定する可能性がある」と記し た。

1月8日には、12月の米雇用統計で非農業部門雇用者数が前月比 8万5000人減と、予想外に減少したことに反応し、2年債が上昇。 過去3週間で最大の上げとなった。ブルームバーグがまとめたエコノ ミストの予想中央値では横ばいが見込まれていた。

「極めて重要」

CRTキャピタル・グループ(コネティカット州スタンフォード) のデービッド・エーダー氏は顧客向けリポートで、「前回の雇用統計と 年初からの国債の上昇基調を考えると、今週発表の統計は極めて重要 だ」と記した。

景気回復が遅れるとの懸念を背景に、米国債は先月、月間ベース で上昇。パフォーマンスは株式や商品を上回った。バンク・オブ・ア メリカ(BOA)メリルリンチの米国債マスター指数によると、米国 債の1月のリターンはプラス1.6%。一方でS&P500種株価指数は マイナス3.7%、商品19銘柄で構成するロイター・ジェフリーズCR B指数は6.3%下げた。

米調査会社ライトソンICAPによると、財務省が来週実施する 入札の規模は3年債が過去最大に並ぶ400億ドル、10年債が260億 ドル、30年債は170億ドルになる見通し。実際にそうなれば、10年、 30年債の発行額はともに過去最大となる。

原題:Treasury 10-Year Yields Near Mid-Range

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