中国の利上げ・人民元切り上げ迫る-デフレの日本に追い風・野村証

野村証券の木内登英チーフエコノミ ストは、中国が3月末までに利上げし、4-6月期には人民元の切り 上げも始めると見ている。

木内氏は1日午後、都内で講演し、中国は「今年3回、合計0.8% ポイント程度、利上げする」と予想。ただ、景気回復に伴いインフレ 率も2.5%前後に高まるため「相対的な金融緩和状態は続く」と述べ た。4-6月には人民元の切り上げにも着手し、「年末までに対ドルで 5%強、上昇を認めるだろう」と語った。人民元はドルに対し30%以 上も割安だとの試算もあるとし、中国は「今後4-5年かけて調整し ていく」との見方を示した。

中国の2009年10-12月期の実質国内総生産(GDP)は前年同 期比10.7%増え、07年以来の高い伸びとなった。中国人民銀行(中央 銀行)は1月、市中銀行に課す預金準備率の引き上げを決めた。同国 の銀行による新規融資は昨年、過去最大の9兆5900億元(約128兆円) に達した。政策金利である1年物の貸出基準金利は現在5.31%。

中国は05年7月、人民元相場の切り上げを実施した。人民元は 06年後半から08年初にかけても、緩やかに上昇。その後は、世界的 な金融危機下での短期的な変動を除けば、1ドル=6.8元前後でおお むね横ばい圏内にある。

木内氏は、人民元の切り上げは、日本経済の回復やデフレ脱却に 「好都合だ」と指摘。企業の対中輸出競争力が強まるほか、中国から の輸入価格の上昇で国内物価の押し上げ要因にもなると説明した。

日本の貿易黒字は09年度の7兆円から11年度には11兆5000億 円に増えると、木内氏は予測する。総合的な物価動向を示すGDPデ フレーターの下落率は今年度の1.4%から11年度には0.2%に縮小し、 消費者物価指数(生鮮食品を除く)もマイナス1.5%からマイナス

0.3%へ改善。名目GDPは09年度の4.2%減少から11年度には1.7% のプラスに転じると予想している。

一方、同社の田中泰輔外国為替ストラテジストは、円相場が3月 末に1ドル=83円に上昇すると予想。年後半も87円前後に高止まる が、昨年のような急激な円高・ドル安にはなりにくいという。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE