円弱含み、株高でリスク回避緩和-欧州信用不安がユーロの上値圧迫

東京外国為替市場では円が弱含み。 オーストラリアの金利据え置きを受け、対オーストラリア・ドルを中心 に買いが強まる場面も見られたが、日米株価の上昇を背景に低金利の円 には売り圧力がかかりやすかった。

ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)の内田茜ヴァ レリーFXストラテジストは、「きょうのメインイベントはRBA(オ ーストラリア準備銀行)の据え置きで、サプライズだった分だけインパ クトは大きかった」と説明。ただ、米国の経済指標の改善もあり、「全 体的にセンチメントがそれほど悪いわけではなく、影響は豪ドル限定と いう感じだ」と語る。

一方、市場ではギリシャの財政赤字問題など欧州の信用不安が根強 く、ユーロの上値も限られた。ユーロ・円相場は朝方に一時、1ユーロ =126円62銭までユーロが強含んだが、オーストラリアの政策金利発 表後には125円86銭までユーロが反落。その後は126円台前半でもみ 合う展開となった。

内田氏は、3日には欧州連合(EU)がギリシャの財政赤字削減 計画に関する報告と提言を公表する予定で、「それを控えてユーロの 上昇は難しい」と指摘している。

RBAが予想外の据え置き

RBAは2日の金融政策決定会合で、政策金利である翌日物オフィ シャル・キャッシュレートを3.75%で据え置くことを決めた。景気回 復の強さとインフレ動向を見極めるため、4会合ぶりに変更なしとし た。

ブルームバーグのエコノミスト調査では20人全員が0.25ポイン トの利上げを予想。先物トレーダーは利上げの可能性を74%と見込ん でいた。

予想外の決定を受け、外国為替市場では豪ドルが急落。対円では 1豪ドル=81円台前半から79円台後半まで下落し、対米ドルでは1豪 ドル=0.89ドル台前半から昨年12月23日以来の安値となる0.8782 ドルまで値を下げる場面が見られた。

一方、対豪ドルなどでの円買い、ドル買いが交錯し、ドル・円は 1ドル=90円台後半と前日のドル高値圏でもみ合う展開となった。

新金融規制案の公聴会

前日の海外市場では1月のISM(米供給管理協会)製造業景況指 数など予想を上回る経済指標などを好感し、米国株が上昇。オバマ米大 統領が提案した新金融規制案が上院で廃案もしくは大幅な変更になる可 能性があると一部で報道されたことも、投資家のリスク志向の回復につ ながった。2日の東京株式相場は前日比1.6%高で取引を終了。

三菱UFJ証券クレジット市場部為替課長の塩入稔氏は、「リスク 回避の動きに一服感が出ているのは事実」であり、多少円の買い持ち高 を解消する動きがあっても不思議ではない、と語る。一方で、「新金融 規制案をめぐる報道が株高・リスクテイクを助長した面も否めない」と 指摘。この日はポール・ボルカー経済回復諮問会議議長が同案について の公聴会で証言する予定で、内容次第では株価の波乱要因となる可能性 もあり、「本気でリスクを取りに行くのは難しい」としている。

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