商社決算:三井物など3社が上方修正-資源堅調で日航損失を吸収

大手商社6社の2009年4-12月期 連結決算が2日出そろった。日本航空の会社更生法の適用申請に伴う 関連損失が各社発生したが、業績を下方修正したのは双日だけにとど まった。資源ビジネスが堅調に推移し三井物産など3社が通期予想を 上方修正。日航関連損失を吸収した。

同日発表した三井物は中国向けの鉄鉱石の出荷増や原油の取り扱 い増に伴い、今期純利益予想を1400億円に200億円上方修正した。日 航優先株200億円を全額減損処理するなど純利益ベースで計130億円 の日航関連損失があったが、会見した松本順一副社長は「順調に業績 は回復しており予断は許さないがこの勢いはしばらく続く」と述べた。

三菱商事は燃料デリバティブ契約の損失など日航関連損失を287 億円計上した。ただ、今期の純利益見通し2400億円は据え置いた。「豪 州石炭子会社や海外自動車事業などが見通しに比べ予想以上に堅調に 推移した」(上田良一常務執行役員)。

住友商事は今期純利益を1150億円から1450億円へと上方修正 した。ボリビアでの亜鉛生産事業などが好調に推移するなど「資源関 連ビジネスで市況や需要が想定を上回っており、業績への貢献が顕在 化し始めている」(濱田豊作専務執行役員)。

丸紅も通期業績を800億円から900億円へと上方修正した。舩井 勝副社長は「ドバイショックや日航の会社更生法申請とネガティブな イベントを吸収した上で業績は順調に進ちょくしている」と分析した。

伊藤忠商事の4-12月期の純利益は806億円。通期予想1300億円 に対して62%の進ちょくにとどまった。ただ、関忠行常務は「1-3 月期に利益が集中しやすく当初計画通りの進ちょく」と説明。金属資 源分野での資産売却による利益が上乗せされる可能性もあるという。

一方、双日は日航優先株の減損処理などで計180億円の損失を計 上。純利益予想を270億円から85億円に下方修正した。ロシアやベネ ズエラを中心に展開する自動車事業が「想定したほどの回復基調に乗 っていない」(佐藤洋二副社長)ことも響く。

ソシエテ・ジェネラル・アセット・マネジメントの中川博善シニ アファンドマネージャーは「鉄鉱石や原料炭価格が上昇しており、三 井物産や三菱商事の業績に素直に反映された」と指摘。株価純資産倍 率も低い銘柄が多く株価の上昇余地はあるが「グローバルな景気敏感 株であり資源価格が下がった場合など一本調子の上昇とはいかない」 と見ていた。

【大手商社6社の業績一覧】
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               4-12月期     10年3月期  通期予想に
               純利益実績      純利予想     対する割合
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三菱商事        1856(-52)      2400(-35)        77%
三井物産       930(-67)      1400(-21)        66%
住友商事        1182(-45)      1450(-33)        82%
伊藤忠         806(-50)      1300(-21)        62%
丸紅             705(-53)       900(-19)        78%
双日            80(-71)        85(-55)        94%
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(注)単位:億円、カッコ内は前年同期比%、双日以外は米会計基準。
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