2月1日の海外株式・債券・為替・商品市場(Update2)

欧米市場の株式、債券、為替、 商品相場は次の通り。

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場ではユーロがドルに対して上昇。ほぼ 7カ月ぶり安値水準から回復した。米株式相場の値上がりを背景にリ スク志向が活発化したほか、世界的な景気回復が勢いを増していると の観測が高まり、ユーロ買いが入った。

ユーロは対円でも高い。1月のユーロ圏製造業の生産活動が、予 想以上に加速したことがきっかけ。ドルも円に対して値上がり。米供 給管理協会(ISM)が発表した1月の製造業景況指数は、製造業活 動の拡大と縮小の境目を示す50を6カ月連続で上回った。南アフリ カ・ランドとノルウェー・クローネはともに主要な高利回り通貨の上 昇をけん引した。

バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BNYメロン)のシニア 為替ストラテジスト、マイケル・ウールフォーク氏は「経済のファン ダメンタルズは引き続き世界的に景気が回復していることを示してい る」と指摘。「米国や欧州の統計は、リスク選好への回帰に貢献した」 と述べた。

ニューヨーク時間午後4時15分現在、ユーロは対ドルで前週末 比0.5%高の1ユーロ=1.3930ドル(前週末は同1.3863ドル)。 ユーロは対円で0.9%高の1ユーロ=126円28銭(前週末は同 125円13銭)。ドルは対円で0.4%高の1ドル=90円65銭(前 週末は同90円27銭)。

南アフリカ・ランドとノルウェー・クローネは、景気回復により 高利回り通貨が買い進まれるとの観測を背景に上昇した。ランドは対 ドルで1.8%高、クローネは1%値上がり。南アフリカの政策金利 は7%、ノルウェーは1.75%。

製造業景況指数

マークイット・エコノミクスが発表した1月のユーロ圏製造業景 気指数改定値がきっかけとなり、ユーロは対ドルで4営業日ぶりに上 昇。同改定値は52.4と、先月21日公表の速報値(52.0)から上 方修正された。昨年12月は51.6だった。同指数は50を上回ると 生産活動の拡大を示す。

クレディ・スイス・グループの為替ストラテジスト、マーカス・ ヘッティンガー氏は「世界的な景気回復は続くだろう」と予想。「こ れには米国の利上げという後押しがないため、ドルにとっては弱材料、 ユーロにとっては強材料だとみている」と述べた。

ブルームバーグがまとめたエコノミスト調査によると、55人全 員が欧州中央銀行(ECB)は4日の定例政策委員会で、政策金利を 1%に据え置くと予想した。この水準は米政策金利の0-0.25%よ り高い。

ドルは円に対して上昇した。ISMが発表した1月の製造業景況 指数は58.4と、前月の54.9から上昇。ブルームバーグ・ニュー スがまとめたエコノミスト予想の最高値(58)も上回った。予想の 中央値は55.5だった。同指数では50が製造業活動の拡大と縮小 の境目を示す。

「市場予想を上回る」

BNPパリバの為替ストラテジスト、セバスチャン・ゲーリー氏 は「ISMの数値は予想よりもはるかに良かった」と指摘。「新規受 注は引き続き上向きで、仕入れ価格指数もかなり高い。これらは、利 回り曲線(イールドカーブ)のスティープ化と、対円でのドル上昇を 意味する」と述べた。

ドルは先週、円に対して0.5%値上がりした。米商務省が発表 した2009年10-12月(第4四半期)の米実質国内総生産(GD P、季節調整済み)速報値が前期比年率5.7%増加したことが一因。

オーストラリア・ドルはユーロに対して上昇。ゴールドマン・サ ックス・グループは豪ドル売り・ユーロ買いの持ち高解消を勧めた。 ギリシャが財政赤字削減に苦慮していることや中国の刺激策解除を理 由に挙げた。

◎米国株式市場

米株式相場は上昇。午前に発表された1月の製造業景況指数と昨 年12月の個人所得が予想を上回ったほか、石油大手エクソンモービ ルの四半期決算で1株当たり利益が市場予想を上回ったことも買い材 料だった。

エクソンモービルは減益決算だったが、市場予想ほどは落ち込ま なかった。原油高や生産増が寄与した。この日のS&P500種エネ ルギー株は資源株に次ぐ大幅上昇を記録した。石炭生産大手コンソ ル・エナジーが上昇。米商務省が発表した12月の個人所得は前月比

0.4%増加。今年1月の米製造業活動は2004年以来最も速いペー スで拡大した。

一方、昨年第4四半期の法人向けおよび消費者向けのローン需要 の落ち込みが示されると、銀行株は上げ幅を縮小した。

S&P500種株価指数は前営業日比1.4%高の1089.19。ダ ウ工業株30種平均は118.20ドル(1.2%)上げて10185.53 ドル。

ドレマン・バリュー・マネジメントの会長兼最高投資責任者(C IO)、デービッド・ドレマン氏は「株式市場のトレンドは上向きだ」 と述べた上で、「まだ上昇が見込める銘柄がある。ほぼ100%株式 に投資しつつある」と続けた。

ISM製造業指数

米供給管理協会(ISM)が発表した1月の製造業景況指数は

58.4と、前月の54.9から上昇。ブルームバーグ・ニュースがま とめたエコノミスト予想の最高値(58)も上回った。予想の中央値 は55.5だった。同指数では50が製造業活動の拡大と縮小の境目 を示す。

これより前に発表された中国の1月の製造業購買担当者指数(P MI)は、製造業の拡大基調が続いていることが示された。輸出受注 が増加した一方で、インフレ圧力が高まっている。

商務省発表の12月の個人所得は前月比0.4%増加と、市場予 想の0.3%増を上回った。1月29日に発表された昨年第4四半期 の米国内総生産(GDP)は前期比年率5.7%増だった。

クリスティアナ・バンク・アンド・トラストで20億ドルの資金 を運用するポートフォリオマネジャー、スコット・アーミガー氏は、 「製造業の統計内容を好意的に受け止めている。これは株式の短期的 な売りを抑制し、先週のGDP統計を支援している。企業利益が今年、 堅調な結果を残すことに対しては楽観している。ただ問題は依然とし て米個人消費の力強い伸びがあるのかどうかだ」と述べた。

エクソンモービルやシェブロン

エクソンは2.7%高。純利益が前年同期から減少した。ただ、 減益の幅はアナリスト予想より小さかった。石油価格の上昇や生産増 加が、ディーゼル油やガソリンへの需要落ち込みの影響を和らげた。 同業のシェブロンは2%上昇した。

コンソル・エナジーは7.2%高、ピーボディ・エナジーは

4.9%値上がりした。

金融株指数は1.6%上昇。米連邦準備制度理事会(FRB)が 発表した融資担当幹部を調査対象にまとめた四半期調査報告書による と、昨年第4四半期のローン需要が減少したほか、融資基準を厳格化 した金融機関数も減少した。

米新聞発行最大手のガネットは7%安とS&P500種銘柄の中 で値下がり率最大。同社の第4四半期決算は減収減益だったのが嫌気 された。

◎米国債市場

米国債相場は3営業日ぶりに下落。米供給管理協会(ISM)が 発表した1月の米製造業景況指数が約5年ぶり高水準となったほか、 オバマ大統領が予算教書で2010年度の財政赤字が過去最大の1兆 6000億ドルに膨らむとの見通しを示したことに反応した。

30年債利回りはここ2週間余りで最大の上昇。商務省発表の個 人消費支出(PCE)が昨年12月に3カ月連続で増加し、インフレ 加速懸念が再燃したことも背景にある。

モルガン・キーガンの債券セールス・トレーディング・調査責任 者のケビン・ギディス氏は、「経済成長に関する前向きなモメンタム (勢い)が長期債にプレッシャーとなっている」と指摘。「景気に対 する人々の見方が改善している。1月の雇用統計ではしばらくぶりに 非農業部門の雇用者数が増加しそうだ」と述べた。

BGキャンター・マーケット・データによると、ニューヨーク時 間午後4時17分現在、10年債利回りは前週末比7ベーシスポイン ト(bp、1bp=0.01ポイント)上昇の3.66%。同年債(表面 利率3.375%、2019年11月償還)価格は18/32下げて97 21/32。

30年債利回りは一時、9bp上昇の4.58%と、1月13日以 降で最大の上げとなった。

過去最大の財政赤字

1月のISM製造業景況指数は58.4と、前月の54.9から上 昇。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の中央値 では55.5と見込まれていた。また12月のPCEは前月比0.2% 増加した。

ブルームバーグ・ニュースがエコノミスト75人を対象に実施し た調査によれば、1月の非農業部門雇用者数は前月比で1万人増加し たもようだ。

オバマ大統領は1日、2011会計年度(10年10月-11年9月) 予算教書を議会に提出。同予算教書では、10年度財政赤字が過去最 大の1兆6000億ドルに膨らむとの見通しも示した。この額は、国 内総生産(GDP)比で10.6%となり、第2次世界大戦後で最悪と なる。

「前向きなモメンタム」

バークレイズの金利ストラテジスト、マイケル・ポンド氏は「財 政赤字の先行きめぐり不安が高まっている」とした上で、「投資家は 好調だった第4四半期のGDPが1度きりのものか依然として疑問を 投げ掛けているが、経済指標はこの先の前向きなモメンタムを裏付け ている」と述べた。

第4四半期の米実質GDP速報値は前期比年率5.7%増と、ブ ルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の中央値 (4.7%)を上回った。

米セントルイス連銀のブラード総裁は英紙ファイナンシャル・タ イムズ(FT)とのインタビューで、デフレのリスクが現時点で「終 息している」と述べた。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場は上昇。ドルが騰勢を失うとの見方から 代替投資先としての金の需要が増し、4週間ぶり大幅高となった。

ドルの対ユーロ相場は6カ月ぶり高値から下落。一時は0.5% 値下がりした。金は1月に1.1%下げた一方、主要6通貨に対する インターコンチネンタル取引所(ICE)のドル指数は3.4%上昇 した。

ラサール・フューチャーズ・グループ(シカゴ)のトレーダー、 マット・ジーマン氏は「ドルの運は尽きつつある」と指摘。「1月 の下落を経て、金強気派が戻りつつある」と語った。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 4月限は前営業日比21.20ドル(2%)高の1オンス=1105ドル で取引を終了。先週は週間ベースで0.5%下げていた。

◎原油先物市場

ニューヨーク原油相場は上昇。米国の製造業活動が1月に2004 年8月以来最も速いペースで拡大し、燃料消費が増加するとの見方が 強まった。

原油は4週間ぶり大幅高。米供給管理協会(ISM)が発表した 1月の製造業景況指数が58.4と、前月の54.9から上昇した。ま た、1月のユーロ圏製造業景気指数も前月から上昇したほか、ドルの 軟調も商品への魅力を強めた。

トラディション・エナジーの市場調査ディレクター、アディソ ン・アームストロング氏(コネティカット州スタムフォード)は「製 造業統計は非常に強い内容だった」と指摘。「堅調なのは米国だけで なく、欧州でも製造業活動が拡大している」と語った。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物3月限は前営 業日比1.54ドル(2.11%)高の1バレル=74.43ドルで取引を 終了。1月29日には72.89ドルと、終値ベースでは昨年12月 21日以来の安値まで下げていた。

◎欧州株式市場

欧州株式相場は続伸。1月の米製造業活動が予想を上回る拡大を 示したことを好感した。買収観測を背景に公益株も値上がりした。

英水道会社のノーザンブリアン・ウォーター・グループは過去6 年で最大の上昇。オンタリオ教職員年金基金(OTPP)が同社に買 収を提示する可能性があるとの報道がきっかけ。欧州最大の格安航空 会社、アイルランドのライアンエアー・ホールディングスも高い。同 社は利益見通しを引き上げた。

ダウ欧州600指数は前週末比0.6%高の248.42で引けた。 一時は0.8%下げる場面もあった。

JPモルガン・アセット・マネジメントのストラテジスト、デー ビッド・シャープ氏とレクハ・シャーマ氏はリポートで、「市場は最 近の調整をむしろ歓迎している。債券と比べて買われ過ぎの水準から 中立にかなり近い水準に下がっている」と指摘。「あらゆる点からみ て、株式相場は一段と上昇するだろう。楽観的な経済指標や決算に後 押しされる可能性がある」と述べた。

1日の西欧市場では、18カ国のうちギリシャを除く17カ国の 主要株価指数が上昇。ダウ・ユーロ50種指数は前週末比0.6%高、 ダウ・欧州50種指数は0.5%値上がり。

ノーザンブリアン・ウォーターは12%高と、2003年5月のロ ンドン市場上場以来最大の上昇。同社に対しOTPPが17億ポンド (約2460億円)の買収案を提示する可能性があると、英紙サンデ ー・タイムズが関係者の話を基に報じた。

ライアンエアーは6.7%高。同社は3月通期の純利益が2億 7500万ユーロになるとの見通しを示した。従来予想では2-3億ユ ーロのレンジの「下限」に近くなるとしていた。

◎欧州債券市場

欧州債市場では、ドイツ10年債利回りが一時、6週間ぶり低水 準となった。大規模な国債入札が予定されているものの、今週の国債 償還や利払いに伴う国債市場への資金流入の観測が支援要因となった。

独2年利回りは年初来の最低水準まで4ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01%)に迫った。コメルツ銀行の金利ストラテジスト、 デービッド・シュノーツ氏(フランクフルト在勤)によれば、ユーロ 圏の各国政府は今週、460億ユーロの償還金支払いと利払いを行う 一方で、約240億ユーロ相当の国債入札を実施する。

RIAキャピタル・マーケッツの債券ストラテジスト、ニック・ スタメンコビッチ氏は「リスク市場の根本的なセンチメントは極めて 不安定であるほか、償還がドイツ債などの国債市場を支えている」と 語った。また、「先週、周辺国の上乗せ利回りが著しい拡大圧力を受 けたため、市場は小休止している」と述べた。

ロンドン時間午後3時58分現在、独10年債利回りは3.19% と、前週末からほぼ変わらず。一時は先月21日以来の最低となる

3.17%まで下げた。同国債(表面利率3.25%、2020年1月償還) 価格は前週末比0.15ポイント上げ100.60。独2年債利回りは

1.11%。低下幅は1bp未満だった。

◎英国債市場

英国債相場は上昇。10年債利回りは前週末比1ベーシスポイン ト(bp、1bp=0.01%)低下し3.90%となった。2年債利回 りも1bp低下の1.23%。

1日発表された経済統計で、1月の英住宅価格が前年同月の水準 を割り込んだほか、昨年12月の住宅ローン承認件数が前月比で減少 したことを背景に、景気回復が足踏みしつつあるとの懸念が強まった。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチの国債指数によ れば、英国債の年初来のリターン(投資収益率)はプラス0.8%。 これに対しドイツ債はプラス1.4%、米国債はプラス1.6%となっ ている。

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