メルケル独首相:スイスの銀行口座把握で盗難データ購入も-脱税阻止

更新日時

ドイツのメルケル首相は脱税の取り 締まり強化を目的に、スイスの銀行口座に関する盗難情報を購入する ことへの意欲を示した。昨年の脱税をめぐる調査であつれきが生じた スイスとの関係が一段と悪化しそうだ。

首相は1日、ベルリンで記者団に「重要な内容ならば、そのデー タ取得を目指すべきだ」と語った。独紙ハンデルスブラットは先に、 ドイツ国民がスイスに隠し持つ銀行口座の情報があれば、独政府は脱 税で失われた税収2億ユーロ(約253億円)を回収できる可能性があ ると伝えていた。

一方、スイスのメルツ財務相は、盗難対象となった情報が絡む税 金支払い問題でスイス当局が法的援助を行うことはないと言明。銀行 の守秘義務をめぐってドイツのほか、米国やフランスから攻撃を受け ているスイスの銀行業界も独政府はデータを購入すべきではないとの 立場を表明した。

ショイブレ独財務相は、脱税の疑いがある人物の特定で独政府に 提供されたスイスの銀行顧客に関するデータを購入すべきかどうかを 検討している。財務省のオフェル報道官によれば、決定に際しては独 当局がリヒテンシュタインの顧客データを取得して脱税調査につなげ た2年前の事例を参考にすると説明している。この事例が公になって 以降、盗まれた銀行データの提供を税当局が受けるケースが増えたと いう。

スイス財務省は1月20日、盗難データに基づいた外国当局への支 援を禁止する法案を策定する方針を明らかにした。フランス当局がス イスの一部銀行口座の詳細情報を保有していると発表したことがきっ かけだった。この詳細情報には、英銀HSBCホールディングス傘下 のジュネーブのプライベートバンクから盗まれた情報も含まれていた。

独財務省のオフェル報道官によれば、ショイブレ独財務相とスイ スのメルツ財務相は1日の「建設的な」電話会議で、問題解決に向け て協調することで合意した。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE