門間日銀局長:日本経済が崖下に落ちていくリスクは小さい

日本銀行の門間一夫調査統計局長は 1日午後、日本記者クラブで講演し、日本経済は新興諸国の景気回復 に支えられていることから「崖下に落ちていくリスクは小さい」とす る一方で、「上を見るとなお長い道筋が残されている」と語った。

国内の生産については「1-3月は増加ペースが鈍化する」と指 摘。輸出も「増加基調は続くが、これまでの年率10%を上回るハイペ ースの伸びから、そろそろ緩やかになる」の見方を示した。設備投資 については「四半期ベースでそろそろ下げ止まる可能性が高い」とし ながらも、先行きは「ごくゆっくりと持ち直しに向かい、回復がある 程度はっきりするのは11年度に入ってからになる」と述べた。

雇用については「企業内に余剰労働力があるため、回復するには まだ時間がかかりそうだ」と指摘。「雇用の削減圧力がしばらく働き続 ける」と述べた。

門間局長は10年度の日本経済について「世界経済の回復が続いて も、設備投資や雇用への波及は限定的なものにとどまり、国内民間需 要の自律回復力は強まらないのではないか」と述べた。

日銀は先月26日の金融政策決定会合で、経済・物価情勢の展望(展 望リポート)の中間評価を行い、消費者物価指数(除く生鮮食品、コ アCPI)前年比は「原油価格高の影響などから見通しに比べてやや 上振れて推移すると予想される」との見方を示した。政策委員の見通 しの中央値は10年度が昨年10月のマイナス0.8%からマイナス0.5% へ、11年度はマイナス0.4%からマイナス0.2%へ上方修正された。

昨年12月のコアCPIはマイナス1.3%と前月(マイナス1.7%) から縮小した。門間局長はコアCPIについて「基調的にマイナス幅 が縮小しているとは言えない。しばらくは1%程度のマイナスが続き、 ゆっくりとマイナス幅を縮小していく」との見方を示した。

金融政策運営については「デフレからの脱却が大きな目的だ」と した上で、「今後もデフレからの脱却を目指して金融緩和を続けていき たい」と語った。また、為替相場については「なるべく安定するのが 望ましい」と述べた。

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