ルービニ教授:米経済見通し「非常に暗い」、サマーズ氏は失業率懸念

今回の金融危機を言い当てたことで 知られるニューヨーク大学のヌリエル・ルービニ教授はスイスのダボ スで開かれた世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で、米経済 成長見通しはまだ「非常に暗い」と述べた。サマーズ米国家経済会議委 員長は米経済が依然として「人的なリセッション(景気後退)」から 抜け出せていないとの認識を示した。

米商務省が1月29日発表した2009年10-12月(第4四半期)の 米実質国内総生産(GDP)は前期比年率5.7%増と、6年ぶりの高 成長となったものの、両氏の発言は金融機関支援やリセッション対策 に向けた緊急措置の解除を急ぎ過ぎることへの懸念を浮き彫りにする ものだ。

ルービニ教授は30日にブルームバーグテレビジョンのインタビュ ーで米GDPについて、「記事の見出しとなる数字は大きいように見 えるが、細かく分析すれば非常に暗く貧弱なものだ」と述べ、「米経 済は苦境にあると思う」と語った。

同教授はGDPの伸びの半分以上は減少していた在庫の積み増しに よるもので、個人消費は金融・財政面からの刺激策に依存した状態だ ったと指摘。こうした要因の影響が衰えれば、伸び率は10年7-12 月(下期)に1.5%に減速するという。同氏は米経済がリセッション に逆戻りすることはないが、さえない経済成長の中で失業率は現在の 10%から上昇すると予想した。

サマーズ氏はダボス会議でGDP統計について、統計上回復しても 「人的なリセッション」が覆い隠されることはないと指摘。第4四半 期のGDPは製造業の増産と企業の設備投資拡大を追い風に拡大し、 在庫の積み増しによるGDP伸び率への寄与は3.4ポイントと、過去 20年で最高だった。

サマーズ氏は米経済が「少なくとも緩やかなペースで」成長を続け ると予想した上で、「気がかりなのは失業率の水準だ」と指摘。25- 54歳の男性の失業率の高さについて「企業の意思決定に最終的に影 響をもたらすかなり深刻な問題を示唆している」との見方を示した。

2月5日に米労働省が発表する1月の非農業部門雇用者数は、ブル ームバーグがエコノミスト62人を対象に行った調査では、予想中央 値で前月比1万3000人増が見込まれている。失業率は3カ月連続で 10%になったと予想されている。

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