日銀・新型オペの応札減少、調達側が入札条件を嫌気―応札倍率5.83倍

日本銀行がこの日実施した9回目と なる新型の資金供給オペで応札額が減少した。追加緩和策の浸透で資金 繰りに余裕の出てきた金融機関が入札条件を見極めたためだ。5月のゴ ールデンウィークを越える資金が供給されるまで応札を待つ雰囲気も出 ていたようだ。

新型オペ(全店共通担保オペ、貸付利率0.1%)8000億円(2月3 日-4月30日)は4兆6740億円の応札が集まり、8023億円が落札され た。応札倍率は5.83倍と前回(7.48倍)から低下。案分比率は前回の

13.4%から17.2%に上昇した。

新型オペは3カ月物の資金を0.1%で安定的に確保できることから 金融機関の間で人気が高く、1月13日には応札額が7兆1420億円超 (倍率は8.92倍)まで膨らむ場面もあったが、その後は徐々に減少し ていた。

短資会社の資金担当者によると、技術的な要因として、期日が4月 末に設定されて資金繰りの使い勝手が悪かった影響や、5月の連休越え のオペが通知されるまで担保を温存する金融機関が多かった。もっとも 根本的な原因には金融機関の資金余剰があるという。

運用難も

日銀はターム物金利の低め誘導を掲げた昨年12月の追加緩和策とし て新型オペを導入。毎週1回8000億円のペースで10兆円まで残高を積み 上げる。更に当座預金残高を15兆円前後で維持する緩和的な金融調節を 続け、銀行を中心に資金需要の減退が鮮明になっている。

前週末に実施された金利入札方式の全店共通担保オペ8000億円は、 期日が大型連休をまたぐ5月6日に設定されたが、最低・平均落札金利 は下限0.10%だった。この日の供給オペも落札金利はすべて下限に張り 付いていた。

東短リサーチの関弘研究員は、「日銀の次なる一手は緩和強化の方 向ともみられる中で、先行きの資金を急いで確保する必要がなくなって いる。その上、短期商品の運用は困難になってきた」と指摘する。

運用利回りにあたる国庫短期証券(TB)3カ月物は0.11%台まで 低下し、日銀が誘導する短期金利の実質的な下限0.10%に接近。積極的 に資金を確保しても有効な運用先が少なくなっている。

翌日物0.1%割れ、レポ低位安定

無担保コール翌日物は0.1%割れを中心に取引された。短資会社に よると、信託や地銀の調達で0.085-0.09%から始まり、大手行の調達 水準が0.08%まで低下した。前週末の加重平均は0.095%と、4営業日 連続の0.1%割れだった。

東京レポレート(現金担保付債券貸借)は実質的な下限付近で安定。 法人税の国庫納付(税揚げ)で大幅な資金不足が見込まれる3日受け渡 しの翌日物も低水準の取引が続いた。国債買い現先オペ(2月3日-10 日)の落札金利も下限0.10%だった。

この日の当座預金は4000億円減の14兆9000億円程度、準備預金(除 くゆうちょ銀)は3000億円増の10兆8000億円程度。銀行は準備預金の積 みの進ちょく率かい離幅が平均対比プラス6%弱まで進んでいる。資金 需要の弱さが無担保コール取引残高の低迷にも表われている。

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