NY外為:ドル下落、ドバイ問題への懸念緩和でリスク需要

ニューヨーク外国為替市場では ドルが主要通貨の大半に対して下落。ドバイ・ワールドの債権者は同 社の損失を吸収できるとの楽観が広がり、リスク資産への需要が高ま った。

月間ベースでドルはユーロに対して下落。アラブ首長国連邦(U AE)の中央銀行は29日、ドバイ政府系持ち株会社ドバイ・ワール ドのデフォルト(債務不履行)の可能性に伴い損失に直面するUAE の銀行と国内の外銀を「支援する」と表明し、新しい融資制度の下で 追加資金の供給を実施すると発表した。

ドルは対オーストラリア・ドルで下落。午前に発表されたシカ ゴ購買部協会の11月の景況指数(季節調整済み)は2カ月連続で 景気の拡大を示した。連続拡大は約1年ぶりだった。

UBSの為替ストラテジスト、ブライアン・キム氏は「再びド ルへの売り圧力が強まってきた。UAEでの問題に支援策が提示さ れ、市場参加者は胸をなでおろしている」と述べた。

ニューヨーク時間午後4時現在、ドルは対ユーロで0.2%下げて 1ユーロ=1.5014ドル。前営業日は同1.4988ドルだった。月間ベー スでは1.6%安。過去約5年で最長となる5カ月連続安だった。

円は対ユーロで0.1%下げて1ユーロ=129円80銭。前週末は 同129円67銭だった。円は対ドルで0.2%上昇して1ドル=86円 39銭。前週末は86円53銭だった。

オーストラリア・ドルは対米ドルで1.1%、ニュージーランド・ ドルは同0.8%それぞれ上昇した。投資家が低金利通貨で調達し高金 利通貨で運用するキャリー取引を増やすとの観測が背景。

11月の景況指数

シカゴ購買部協会の11月の景況指数(季節調整済み)は56.1と、 前月の54.2から上昇し、2008年8月以来の高水準となった。ブルー ムバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の中央値は53への 低下だった。同指数は50が拡大と縮小の分岐点を示す。

アラブ首長国連邦(UAE)ドバイ首長国の国営投資持ち株会社 ドバイ・ワールドは590億ドルの負債を抱える。ドバイ政府は25日に、 債権者に「スタンドスティル(停止)」合意を求めるとともに債務償 還期限を少なくとも2010年5月30日まで繰り延べることを求めた。

クレジットサイツのアナリストは、UAEに対する米銀の投融資 は欧州の銀行に比べて「かなり管理できる範囲だ」と指摘する。

ドル指数

主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE)の ドル指数は0.3%下げて74.765。月間ベースでは2%下げた。

オプション取引を基にブルームバーグがまとめた予想によると、 来年の3月末までに円がドルに対して14年ぶり高値の1ドル=84円 50銭をさらに上回るとの確率は80%に達する。

11月の月間ベースで円はドルに対して4.4%上昇した。円高によ り日本の輸出企業の利益が損なわれている。

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