11月30日の米国マーケットサマリー:株上昇、ドバイ問題懸念緩和で

ニューヨークの為替・株式・ 債券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.5012 1.4988 ドル/円 86.43 86.53 ユーロ/円 129.75 129.67

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 10,344.84 +34.92 +.3% S&P500種 1,095.63 +4.14 +.4% ナスダック総合指数 2,144.60 +6.16 +.3%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .66% -.02 米国債10年物 3.19% -.01 米国債30年物 4.19% -.01

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金(ドル/オンス) 1,182.30 +6.80 +.58% 原油先物 (ドル/バレル) 77.15 +1.10 +1.45%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場ではドルが主要通貨の大半に対して下 落。ドバイ・ワールドの債権者は同社の損失を吸収できるとの楽観が 広がり、リスク資産への需要が高まった。

月間ベースでドルはユーロに対して下落。アラブ首長国連邦 (UAE)の中央銀行は29日、ドバイ政府系持ち株会社ドバイ・ ワールドのデフォルト(債務不履行)の可能性に伴い損失に直面す るUAEの銀行と国内の外銀を「支援する」と表明し、新しい融資 制度の下で追加資金の供給を実施すると発表した。

ドルは対オーストラリア・ドルで下落。午前に発表されたシカ ゴ購買部協会の11月の景況指数(季節調整済み)は2カ月連続で 景気の拡大を示した。連続拡大は約1年ぶりだった。

UBSの為替ストラテジスト、ブライアン・キム氏は「再びド ルへの売り圧力が強まってきた。UAEでの問題に支援策が提示さ れ、市場参加者は胸をなでおろしている」と述べた。

ニューヨーク時間午後3時18分現在、ドルは対ユーロで1ユー ロ=1.5011ドル。前営業日は同1.4988ドルだった。月間ベース では1.6%安。過去約5年で最長となる5カ月連続安だった。

円は対ユーロで0.1%上げて1ユーロ=129円55銭。前週末 は同129円67銭だった。円は対ドルで0.3%上昇して1ドル=86 円31銭。前週末は86円53銭だった。

◎米国株式市場

米株式相場は上昇。S&P500種株価指数は月間ベースの上昇幅 を拡大した。アラブ首長国連邦(UAE)ドバイ首長国の政府系投資 会社、ドバイ・ワールドのデフォルト(債務不履行)の可能性に対す る懸念が後退したことが背景。英国籍ヨットの乗組員がイランで拘束 されたことを受け、原油相場が値上がりしたことも株価の支援材料に なった。

米銀ウェルズ・ファーゴとJPモルガン・チェースはともに上昇 し、金融株指数の上げをけん引した。同指数はS&P500種セクター 別10業種の値上がり率トップ。株式相場は取引終了にかけた1時間 で上げ幅を拡大。ドバイ・ワールドが約260億ドルの債務再編のプロ セスについて銀行と「建設的」な初期交渉を行っていると発表したこ とを好感した。主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所 (ICE)のドル指数が0.3%低下した一方、原油相場は1.6%値上 がりした。

アリエル・インベストメンツの副会長チャールズ・ボブリンスコ イ氏は「ドバイの状況に改善がみられることから安心感が広がってい る」と指摘。「先週時点では欧州の銀行が600億-800億ドルの損 失を被るかもしれないと思われたが、現時点では大事にはならないよ うにみえる」と述べた。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株価 指数は前週末比0.4%高の1095.63。11月の上昇率は5.7%。S &P500種の金融株指数はこの日2.7%高。先週末は2.7%下げて いた。ダウ工業株30種平均は前週末比34.92ドル(0.3%)上昇 の10344.88ドル。月間ベースでは6.5%値上がり。

◎米国債市場

米国債相場はほぼ変わらず。アラブ首長国連邦(UAE)の中央 銀行が、ドバイ政府系持ち株会社ドバイ・ワールドのデフォルト(債 務不履行)の可能性に伴い損失に直面するUAEの銀行と国内の外銀 を支援すると表明したものの、大きな材料にはならなかった。

10年債利回りは先週、ドバイ・ワールドが債務返済延期を債権 者に求めたことに反応し、10月2日以来の低水準を付けていた。米 財務省は来月3日、来週実施する3年債、10年債、30年債入札の発 行額を発表する。

BNPパリバ・セキュリティーズの金利ストラテジスト、サブラ ト・プラカシュ氏は「ドバイ問題はまだ解決していないが、市場では 最悪の事態を想定した取引が行われてきた」と指摘。「特に今は入札 規模の発表を控え、ロング(買い持ち)ポジションを取る動きは消極 的だ」との見方を示した。

BGキャンター・マーケット・データによると、10年債利回り はニューヨーク時間午後1時36分現在、前週末比1ベーシスポイン ト(bp、1bp=0.01ポイント)上昇の3.21%。10年債(表面 利率3.375%、2019年11月償還)価格は2/32下げて101 13/32。

2年債利回りは0.68%。27日には一時0.61%と、昨年12月 17日に付けたこれまでの最低水準に近づいた。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場は上昇。月間ベースでは2008年11月 以来で最大の上昇率となった。ドルの下落を受け、代替投資先として の金の需要が高まった。

主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE)の ドル指数は一時0.7%下落。一方、金は年初から34%上昇しており、 このままいけば年間ベースで9年連続上昇となる。27日には1オン ス=1196.80ドルと、過去最高値を更新した。

商品調査会社ロジック・アドバイザーズ(ニュージャージー州) のパートナー、ウィリアム・オニール氏は「金は代替通貨と見なされ ている」と指摘した。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 2月限は前週末比6.80ドル(0.6%)高の1オンス=1182.30ド ルで取引を終了した。月間ベースでは14%高と、08年11月以来 の大幅な上げとなった。

◎原油先物市場

ニューヨーク原油相場は上昇。英国籍のヨットの乗組員5人がイ ランで拘束されているとの英政府の発表に加え、シカゴ購買部協会が 発表した景況指数が2カ月連続で上昇したことが材料視された。

原油相場は一時2.6%上昇。英政府の発表によると、同ヨット はバーレーンからドバイに向かう途中に、イラン海軍にだ捕された。 シカゴ購買部協会が発表した11月の景況指数は56.1と、2008年 8月以来の高水準となった。同指数は50が拡大と縮小の分岐点を示 す。

米コンサルタント会社ショーク・グループ(ペンシルベニア 州)のスティーブン・ショーク社長は「原油相場は英国籍ヨットがイ ランで拘束されたニュースに反射的に反応したようだ」と指摘した。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物1月限は前 営業日比1.23ドル(1.62%)高の1バレル=77.28ドルで終了し た。月間ベースの上昇率は0.3%。年初からは73%上昇している。

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参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 名子 知子 Tomoko Nago-Kern +1-212-617-2407 tnagokern@bloomberg.net Editor: Yoshito Okubo 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

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