米国債:長期債ほぼ横ばい-UAEがドバイ問題で支援表明

米国債市場では長期債がほぼ変 わらず。アラブ首長国連邦(UAE)の中央銀行が、ドバイ政府系持 ち株会社ドバイ・ワールドのデフォルト(債務不履行)の可能性に伴 い損失に直面するUAEの銀行と国内の外銀を支援すると表明したも のの、大きな材料にはならなかった。

10年債利回りは先週、ドバイ・ワールドが債務返済延期を債権者 に求めたことに反応し、10月2日以来の低水準を付けていた。米財務 省は来月3日、来週実施する3年債、10年債、30年債入札の発行額 を発表する。

ジャニー・モンゴメリー・スコット(フィラデルフィア)のチー フ債券ストラテジスト、ガイ・リーバス氏は「ドバイ債務問題の悪影 響が広がることはなさそうだが、主要参加者のデフォルトの可能性は 投資家の脳裏に依然として存在する」と指摘。「運用担当者はリスク 資産の持ち高を減らし、押し目を利用して買いを入れている」との見 方を示した。

BGキャンター・マーケット・データによると、10年債利回りは ニューヨーク時間午後4時2分現在、前週末比1ベーシスポイント (bp、1bp=0.01ポイント)低下の3.19%。10年債(表面利 率3.375%、2019年11月償還)価格は2/32上げて101 18/32。

2年債利回りは2bp低下の0.66%。27日には一時0.61%と、 昨年12月17日に付けたこれまでの最低水準に近づいた。

ニューヨーク連銀は30日、プライマリーディーラー(政府証券 公認ディーラー)を参加させての「小規模かつ実質的価値」に基づく トライパーティー・リバースレポ取引を今後数週間以内に実施すると 発表した。実際に同取引が必要になった場合に備えての試験的導入だ としている。

「金融政策スタンスに変更なし」

同連銀は発表文書で、この試験的導入について「金融政策スタン スの変更を意味するものではない。また今後の金融政策スタンス変更 のタイミングについていかなる推論もされるべきではない」と言明し た。

リバースレポについて米連邦準備制度理事会(FRB)の当局者 は、金融システムから余剰資金の引き揚げを開始するために活用する 可能性があるとの認識を示している。

グッゲンハイム・パートナーズの米金利トレーディング責任者、 トム・ディガロマ氏は「システムを試験するというのは、米金融当局 としては懸命な動きだ」としながらも、「実施ははるか先のことだ。 結局はたいした出来事にはならないだろう」との見方を示した。

ドバイ・ワールド

BNPパリバ・セキュリティーズの金利ストラテジスト、サブラ ト・プラカシュ氏は「ドバイ問題はまだ解決していないが、市場では 最悪の事態を想定した取引が行われてきた」と指摘。「特に今は入札 規模の発表を控え、ロング(買い持ち)ポジションを取る動きは消極 的だ」との見方を示した。

ドバイ・ワールドは先週、債権者に「スタンドスティル(停 止)」合意を求めるとともに債務償還期限を少なくとも2010年5月 30日まで繰り延べることを求めた。

シティグループは、先週の上昇で売りの機会が訪れたと指摘する。 金利戦略世界責任者のマーク・スコフィールド氏は30日付のリポー トで、「最近の上昇を受け、投資家には10年に向けて新たなショー ト(売り持ち)ポジションを建てる素晴らしい機会となるだろう」と 指摘。「われわれはこれまで利回り3.10%が新たなショート・ポジ ションを建てる上での良い目標水準とみてきた。過剰流動性に伴い相 場上昇が行き過ぎるリスクはあるものの、この見方は依然有効だ」と 記した。

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