日本企業:円高はM&Aにはメリット、買収額1割減の企業も

日本の輸出企業の収益を圧迫する円 高は、企業が海外企業を合併・買収(M&A)する際にはメリットがあ る。案件決済時の円支払額が減り、外国企業の資産が買いやすくなるこ とでM&Aが促されるとの見方も出ている。

ベアリング製造ジェイテクトは米ティムケンのニードル軸受け事 業を年末に約3億ドルで買収する。7月末の案件公表時に1ドル=95円 で290億円としていた支払額について大村秀一総務部長は30日、「現在 の円高レートで換算すると1割近く減少する」と述べた。ドル・円相場 は27日、1ドル=84円83銭と14年ぶりの円高に上昇した。

東京電力、東芝、国際協力銀行は、加ウラニウム・ワンに2億7000 万カナダドル(1カナダドル=75円で202億円)を出資する。東電の広 瀬大輔広報部報道担当は「契約は2月だが支払いはまだで、円高時には 支払額が減り、円安時には増えるなど為替の影響を受ける」と述べた。

クレディ・スイス証券の大楠泰治投資銀行本部長は「円高は日本企 業の海外企業買収にドライブをかける」と指摘、GCAサヴィアングル ープの福谷尚久パートナーも「円高により業界中堅・下位企業も海外企 業のM&Aを考え始めた」と述べた。ドル円相場は4月から円高に進み、 製薬中堅の大日本住友製薬は米医薬品企業セプラコアを今秋買収した。

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