スイス・フランがトレーダーに人気-比較的良好な経済魅力

バーナード・マドフ受刑囚の巨 額詐欺事件や脱税をめぐる米国との論争に巻き込まれたスイスの通貨 が、他国を上回る経済状況に魅了された為替トレーダーの間で人気だ。

米商品先物取引委員会(CFTC)のデータによると、スイス・ フランがドルに対して上昇するとの予想件数は今月、その逆の予想の 10倍に上った。この割合はフランが対ドルで9.3%上昇した2004年 10-12月(第4四半期)以来最大。トレーダーは自らの楽観見通し を強める形で先週、フランをドルと等価に押し上げた。ドルとの等価 は08年4月以来となる。

ブルームバーグのデータによると、スイスは経済成長率が10カ 国・地域(G10)の中で唯一リセッション(景気後退)を回避したオ ーストラリアには劣ったものの、リセッションの度合いはG10で最も 軽かった。経済協力開発機構(OECD)の19日の発表によれば、 今年のスイスの成長率はマイナス1.9%と、落ち込み幅はユーロ圏の マイナス4%の半分弱にとどまる見通しだ。貿易の広範な指標となる 経常黒字の拡大に支えられると見込まれる。

JPモルガン・チェースの為替ストラテジスト、ポール・メギエ シ氏(ロンドン在勤)は「先進国の中で経常黒字が大きいことから、 フランに対して相当大きな潜在需要がある」とし、「スイス国立銀行(S NB、中央銀行)が相当大規模な為替介入を通じてその圧力を解消し 続ければならない経済面の緊急性は見当たらない」と指摘した。

フラン売り介入

UBSやクレディ・スイス・グループによると、金利上昇でSN Bによるフラン売り介入が減少する見通しだ。SNBのロート総裁は 先週、刺激策を「間もなく」解除し始める可能性があると表明した。

フランは25日、対ユーロで5カ月ぶりの高値を付け、ドルに対 しては1年7カ月ぶりに等価に上昇したが、26日に下落した。トレー ダーによると、SNBがフラン売り介入を実施したもようだ。

SNBのウェルナー・アベッグ報道官はコメントを控えた。SN Bは3月に介入開始を発表して以降、為替相場の動きについて言及し ていない。

従来、高利回りを追求する手段としての通貨または経済混乱時の 逃避先として利用されていたフランはここにきて、SNBが今後介入 を鈍化させるとみる投資家も引き付けている。フラン相場は介入によ って3月以降、ユーロに対してほぼ横ばいで推移している。

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