長期金利低下止まる、ドバイショック回復早い-三井住友海上・高野氏

三井住友海上火災保険投資部の高 野徳義グループ長は、ドバイ首長国の資金繰り危機について、世界的な 過剰流動性のもとでは問題の規模も小さく、金融市場は混乱からの回復 が早いと指摘。安全資産として買われた長期国債の利回り低下は1.2% 台で止まるとの見方を示した。

長期金利の代表的指標である新発10年国債利回りは、前週末に

1.245%と10月上旬につけた今年度の最低水準1.24%に接近したが、こ の日は1.26%に上昇している。円高・株安の一服や10年国債入札を控 えて積極的な買いが手控えられている。

高野氏は27日のインタビューで、急激な円高や株安について「フ ァンドの決算と重なって加速したが、混乱が連鎖的に広がっていくとは みていない」と指摘。長期金利の低下は「いくら資金が潤沢でも限界が ある。為替や日米金利差を考えれば外債への逃避もある」と述べた。

アラブ首長国連邦(UAE)の中央銀行は29日、ドバイ政府系持 ち株会社ドバイワールドのデフォルト(債務不履行)の可能性に伴い損 失に直面するUAEの銀行と国内の外銀を「支援する」と表明。新しい 融資制度の下で追加の資金供給を実施すると発表した。

高野氏は、ドバイ首長国について、「周辺諸国の救済が期待される うえ、日米欧ともかなり過剰流動性の状況のなかで、5兆円程度の債務 問題で世界経済が揺らぐことはない。リーマンショック後の回復過程の ひとつの調整で、世界はリカバリーが早くなっている」とみる。

一方、米国の低金利長期化見通しやドル安容認観測を背景にドル 安・円高圧力も根強い。高野氏は、「市場が為替介入を試している。日 本銀行もアナウンスメント効果だけの量的緩和に動くか不透明だが、少 なくとも政府と日銀のあつれきは円高・株安に拍車をかける。当局の協 調した対応への催促相場だ」との見方を示した。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE