円のオプション取引、一段の円高を示唆-為替介入観測でも

円相場が対ドルで14年ぶりの 高値に上昇したことを受けて財務省が円高阻止に向けて適切な対応を 取る姿勢を表明した後も、オプションのトレーダーは円高予想を強め ている。

ブルームバーグの集計によると、円を対ドルで買うオプションは 先週、ドルを対円で買うオプションに対するプレミアムが2.1ポイン トに上昇した。ブルームバーグが集計したオプション関連のデータに よると、来年3月末までに円が1995年7月以来の高値である1ドル =84円83銭を突破し、84円50銭に上昇する確率は80%に上昇し た。

藤井裕久財務相は27日、適切な対応を取るとした上で、欧米諸 国の通貨当局と連絡を取る可能性を表明。当局が2004年以来初めて 為替市場介入に動くとの観測が広がった。円は4月6日以来、対ドル で14%上昇しており、ソニーやトヨタ自動車に至る輸出業者の業績の 脅威となっている。

ドイツ銀行の為替ストラテジスト、ヘンリック・グルベリ氏(ロ ンドン在勤)は「現在のドル・円相場は一方向への大きな動きに乗ろ うとする取引にかなり左右されている」とし、「現時点で日本は景気へ の刺激という面で海外からの需要が必要だ。実体経済が今のような脆 弱(ぜいじゃく)な状況にある時に、大幅な円高はタイミングがあま りよくない」と指摘した。

円相場は27日に1ドル=84円83銭に上昇。その後のニューヨ ーク時間帯の取引で、86円53銭で終了した。円相場の月初来上昇率 は4.1%と、金融危機がピークだった昨年12月以来の急ピッチ。4 月時点では100円99銭だった。

円売り介入の可能性

バークレイズのアナリストらは顧客向けリポートで、当局者の口 先介入で円高を抑制できない場合、日本政府・日銀が円売り介入に動 く可能性は高いと予測した。日本経済は輸出が占める割合が約12%と、 米国の6%より高い。

ノムラ・セキュリティーズ・インターナショナルのジェンズ・ ノードビグ氏(ニューヨーク在勤)は「介入の駆け引きが活気づいて いる」とし、「相場が80-85円の間で介入の可能性は相当高まる。明 らかにこれは問題のある水準で、多くの輸出業者はこの水準前後で多 大な痛みを感じている」と指摘した。同氏は、円が来年初めに1ドル =83円まで上昇する可能性があると予想している。

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