債券は小幅安、株高やあすの10年債入札重し-長期金利1.26%に上昇

債券相場は小幅安(利回りは上 昇)。前週までの急激な円高、株安が一段落したことに加えて、あすの 10年国債入札に向けた売りが優勢となった。長期金利の指標である新 発10年債利回りは3営業日ぶりに上昇した。

三井住友海上きらめき生命保険経理財務部の堀川真一部長は、相場 は今年度の高値圏に達しており、こうした中で株価が大きく上昇したの で売りが優勢だったと指摘。もっとも、過度に売り込まれるような局面 でもなく、新発10年債利回りは1.2%台後半でもみ合いとも述べた。

現物債市場で新発10年物の303回債利回りは前週末比1ベーシス ポイント(bp)高い1.255%で取引を開始した。午前10時半過ぎに1.5bp 高い1.26%に水準を切り上げ、その後も同水準で推移。午後4時12分 時点でも1.26%で取引されている。

HSBC証券の白石誠司チーフエコノミストは、「ドバイ・ショッ クが一巡したうえに、株価も反発し、債券相場は急騰後の調整の動きと なった」と説明した。

新発10年債利回りは前週末に1.245%に低下し、10月6日に記録 した今年度最低水準の1.24%に接近しており、金利水準の低さに対す る警戒感が出ていた。

あす10年入札、利率引き下げへ

あす12月1日に10年利付国債の入札が実施されることも相場の下 押し要因。今回の10年債入札では、表面利率(クーポン)は前回債よ り0.1ポイント低い1.3%が予想されている。発行予定額は前回債より 1000億円増の2兆2000億円程度。

みずほインベスターズ証券の井上明彦チーフストラテジストは、 「金利が低下した後だけに、あすの10年債入札で積極的な買いは出づ らいのではないか。入札前後に相場が大きく崩れることはないにせよ、 目先の金利低下余地は大きくはなさそうだ」と語った。

こうしたなか、白川方明日銀総裁は30日、名古屋市内で会見し、 量的緩和政策を求める声が一部で出ていることについて、「日銀は潤沢 に資金を供給しており、市場の安定に努めている。ただ、市場は生き物 であり、市場の安定確保のためどういう政策が一番良いか常に考えてい きたい」と語った。

HSBC証の白石氏は、金利先物は日銀が追加対応を行うかもしれ ないとの観測で買い進まれたが、量的金融緩和策や国債買い切り増額な どの可能性は低いとみていると指摘し、円高で悪影響を受ける企業への 対応策が中心になるとの見方を示した。

先物は3日ぶりに下落

東京先物市場の中心限月12月物は3営業日ぶりに小幅ながら下げ た。前週末比変わらずの139円82銭で始まった後、すぐに2銭高の139 円84銭まで上昇した。しかし、反発して始まった日経平均株価が上げ 幅を拡大させると売りが優勢となり、一時は18銭安の139円64銭まで 下げた。その後は139円70銭台を中心に推移して、結局は8銭安の139 円74銭で終了した。

政府の追加経済対策を見極めようとして、積極的な取引は控えられ た。先物12月物の日中売買高は2兆361億円程度にとどまり、24日以 来の低水準となった。共同通信によると、菅直人副総理兼国家戦略担当 相はこの日、2次補正予算の規模について急激な円高や株安への対策の ため、1次補正を凍結して捻出(ねんしゅつ)した2.7兆円を超えると の見通しを示した。

この日の株式市場で日経平均株価は264円3銭高の9345円55銭と 大幅に上昇した。一方、外国為替市場で円相場は1ドル=86円台での 推移だ。

--取材協力:赤間信行、日高正裕  Editors:Hidenori Yamanaka,Saburo Funabiki

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