金利先物が続伸、量的緩和の憶測やTIBOR低下-政府・日銀会談

東京金融取引所のユーロ円3カ月 金利先物相場は続伸(金利は低下)した。日本銀行が政府と協調した円 高・デフレ対策として量的金融緩和の導入を検討するとの憶測が出てい たほか、TIBOR(東京銀行間貸出金利)の低下が継続したため。

中心限月2010年6月物は午前に0.010ポイント高の99.565まで買 われ、午後は一時0.030ポイント高の99.585(0.415%)と、10月8日 以来の高値を付けた。10年9月物も99.585まで上昇し、年初来高値を 更新した。

平野博文官房長官は午前の会見で、鳩山由紀夫首相と日銀の白川方 明総裁が近々会談することを明らかにした上で、「経済状況の認識が同 じなのかどうか、日銀が量的緩和ということに判断されようとしている のかどうかを含めての意見交換だと理解している」と語った。

国内大手銀行のディーラーは、金融緩和の思惑がくすぶる中での発 言で、政治と市場に追い込まれる形で追加緩和に踏み切った過去の経緯 が想起されたと指摘。LIBOR(ロンドン銀行間貸出金利)が上昇す る一方、TIBORは緩和観測に反応したという。

30日のユーロ円TIBOR3カ月物は前週末比0.00308%低下の

0.50769%と、2006年12月以来の低水準を更新。一方、前週末のドルと 円のLIBOR3カ月物は上昇しており、海外市場ではドバイ首長国の 資金繰り問題が懸念されていると指摘された。

デフレ克服への方策

日銀の白川総裁は午後の会見で、為替相場の不安定な動きを注視し ているとした上で、「その時々の情勢を踏まえ、最適な政策を考えてい く」と発言。量的緩和策を求める声が出ていることについては「日銀は 潤沢に資金を供給しており、市場の安定に努めている。市場の安定確保 のためどういう政策が一番良いか常に考えていきたい」と語った。

この日の日経平均株価は反発したものの、ドル・円相場は円高圧力 が根強かった。12月14日の企業短期経済観測調査(日銀短観)で景況 感が悪化すれば、日銀は景気判断を下方修正し、追加緩和に踏み切りや すくなるとの指摘も出ていた。

市場では、日銀は追加的な金融緩和には消極的との見方があるもの の、白川総裁は「デフレ克服のため最大限の努力を行っていく」とも述 べている。国内証券のディーラーは、長期金利は低下しているものの、 日銀は国債の買い入れ増額などでバランスシートを拡大していくしかな いだろうとの見方を示した。

長短オペ金利が逆転

日銀の資金供給オペでは、短めのターム物の落札金利が年末を越え る長めのターム物を上回る長短金利の逆転になった。先行きの追加緩和 観測に対して、足元では資金不足とレポ(現金担保付債券貸借)金利の 高止まりが影響している。

午後の本店共通担保オペ4000億円(12月1日-15日)の最低金利 が前回(12月2日-14日)に比べ1ベーシスポイント(bp)高い

0.14%に上昇する一方、他の本店オペ8000億円(期日2010年2月15 日)や全店オペ8000億円(期日2010年2月25日)は0.13%で横ばい だった。

国内証券のディーラーは、12月上旬は年間で最も資金が不足する 時期にあたるうえ、レポ市場で資金の循環が悪く、当日まで資金手当て が付いていない参加者が見られるという。

東京レポレートは、30日の当日受け渡しの翌日物が前週末比3.6bp 高い0.165%と、6月30日以来の高水準になった。税揚げ日にあたる 12月2日受け渡し分も0.8bp高い0.150%。午前の国債買い現先オペの スポットネクスト物も1bp上昇の0.15%だった。

翌日物は0.10-0.12%前後

無担保コール翌日物は0.10-0.12%前後で推移した。月末決済に伴 う資金需要やレポ金利の上昇が影響し、朝方は0.11-0.12%付近に強含 んだ。その後、0.10-0.11%付近に落ち着いたが、一部で根強い調達意 欲が見られた。

準備預金の積みの進ちょく率かい離幅は平均ペースに比べプラス 5%台と進んでいるが、日銀はこの日の資金需要に配慮し、同預金残高 を今積み期間としては初めて9兆円台に引き上げた。今週は12月1日 と2日に税揚げなど財政要因の資金不足が続く見通しだ。

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