ドバイ:金融センターの地位喪失も-アブダビの金融支援と引き換えに

エコノミストやアナリストに よれば、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイ首長国は、石油資源豊 富なアブダビ首長国からの金融支援受け入れと引き換えに、中東の金 融センターとしての地位を失う恐れがある。ドバイの政府系投資持ち 株会社ドバイ・ワールドは先週、債務返済延期を要請した。

UBSのアナリスト、サウド・マスド氏(ドバイ在勤)によれば、 救済受け入れは、ドバイが抱える800億ドル(約6兆9600億円) 以上の債務の温床となっている政府系企業で財務が不健全な部門を排 除することを意味する。ドバイ金融監督庁(DFSA)元幹部のイア ン・ヘイ・デービソン氏は、ドバイが金融センターの夢はあきらめ、 再び貿易・サービスに特化せねばならないかもしれないと話した。

ガルフ・リサーチ・センターのエコノミスト、エッカルト・ウエ ルツ氏(ドバイ在勤)は「アブダビ自体に金融への野心がある」と指 摘。「ドバイは中核となる強みに軸足を置く必要があるだろう。今回 の対応から、金融面での野望は深刻な打撃を受けた」と語った。

アブダビを拠点とするUAE中央銀行は29日、UAEの銀行と 国内の外銀を「支援する」と表明した。アブダビはドバイ・ワールド 傘下の不動産開発会社ナキールの社債デフォルト(債務不履行)回避 まで踏み込むかどうかは明らかにしていない。米ソブリン・ウエル ス・ファンド・インスティチュートによれば、アブダビには6270 億ドル相当の世界最大級の政府系投資ファンド(SWF)がある。

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