米国債(27日):上昇、ドバイの債務問題でリスク回避

米国債市場では2年債が上昇。 利回りは11カ月ぶりの水準に低下した。ドバイが債務返済の延期を 要請したため、株式と高利回り資産が売りを浴びた前日の海外市場を 受けて買い優勢で始まった。26日の米国債市場は感謝祭のため休場だ った。

円が対ドルで14年ぶりの高値を付けたため、日本の通貨当局が 為替市場で円売り・ドル買い介入に踏み切るとの憶測が強まり、介入 資金が米国債に流れるとの思惑につながった。10年債は週間ベースで は3週連続で上昇。エコノミストは米連邦公開市場委員会(FOM C)が来年7―9月(第3四半期)まで事実上のゼロ金利政策を維持 するとみている。2年債と10年債の利回りは今月に入って最大の低 下となった。

フェデレーテッド・インベストメント・マネジメントの国債・M BS担当共同責任者、ドナルド・エレンバーガー氏は「ソブリン債が 債務不履行に陥る可能性があることは非常に重大だ。リスク資産を売 却する場合、再び資金を振り分けるまで、一時的に資金が米国債市場 にとどまる」と指摘した。

BGキャンター・マーケット・データによると、2年債利回りは ニューヨーク時間午後2時18分現在、前日比7ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)低下の0.68%。一時は0.61%と、昨年 12月17日以来の低水準を付けた。2年債(表面利回り0.75%、償 還2011年11月)価格は1/8上昇の100 1/8。

10年債利回りは7bp低下の3.20%。一時は3.15%まで低下 した。週間ベースでは17bp低下。8月14日に終わった週以来の大 幅な低下となった。

UBSのストラテジストのクリス・アーレンズ、ジーン・キュロ 両氏は顧客向けリポートで、「依然として利回りは低下傾向にあるも のの、現時点では少し行き過ぎ感がある。今週の入札で買い持ちにし た参加者が、押し目で買うことを視野に入れながらも、少し売りを出 すことは妥当だ」と語った。

財務省短期証券(TB)3カ月物レートは1カ月物を0.032ポ イント下回った。これは2008年10月2日以来で最大。年末に向け て3カ月物が最も安全とみなされた。

アラブ首長国連邦(UAE)ドバイ首長国の政府系投資持ち株会 社ドバイ・ワールドは25日、返済繰り延べの交渉を進める間、全債 権者に対し「静止合意」を求めた。同社は590億ドル(約5兆1700 億円)の債務を抱えている。

MSCI世界指数は0.9%下げた。前日は1.4%安。S&P500 種株価指数もこの日、下げた。

入札は好調

今週実施された2、5、7年債の入札ではそれぞれ需要が強かっ た。米連邦準備制度理事会(FRB)が24日に公表したFOMC議 事録が一因。当局者はインフレ期待が落ち着き、失業率が高水準にと どまる限り、政策金利を「長期にわたり」ゼロ近辺で維持することを 示唆した。

議事録によると、失業率については「FOMCメンバーの大半が、 この先数年間はかなりの高水準で推移する」と予測しており、「イン フレ率はFRBの長期的目標を引き続き下回る」と見込んでいる。

23日の2年債入札(規模440億ドル)では最高落札利回りがこ れまでの最低を記録。24日の5年債利回りは発行額が420億ドルと 同年限としては過去最大となったが、需要は約2年ぶりの強さを示し た。25日の7年債入札も規模が過去最大となったが、落札利回りは予 想を下回った。

円売り介入観測

円はこの日、対ドルで1ドル=84円83銭と、1995年7月以来 の円高・ドル安水準まで買い進まれた。これを受け、日本の金融当局 が円高を抑制するため、為替介入を実施するのではないかとの懸念が 高まった。

大和証券SMBCの永井靖敏チーフエコノミストは日本当局が円 を売り、米国債を購入する可能性があると指摘。そうなった場合、米 国債のプラス要因になると述べた。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE