1ドル=75円も視野に、市場介入は無用-三国事務所代表

格付け会社、三国事務所の三国 陽夫代表はブルームバーグ・ニュースに対し、急激に円高が進んで いるドル円相場について、「1ドル=75円をめぐる展開を視野に入 れた方がいい」と述べた。その上で、円高は今後さらに進行し、1995 年4月につけた戦後最高値(79円75銭)を更新することも考えら れるとの見通しを示した。

三国氏はまた、「為替介入も考えられるが、無用だ」と指摘。さ らに「米国は協調介入には応じないだろう」とした上で、日本の単独 介入では効果はないと指摘した。インタビューは27日午後に行った。

三国氏は、米国の協調介入に懐疑的な見方をしている理由として、 オバマ米政権は公約に掲げる雇用創出のためにはドル安が必要と考え るためと述べた。また「円高が1ドル=75円を超えて進めば、日本の 賃金が米国の賃金を上回り、企業は米国内で工場建設などの設備投資 を行い、雇用を生み出せる」と説明。ドル・円相場は日米賃金水準の 均衡点とみられる「75円中心」の展開になる可能性があるとの見解を 示した。

この日朝方の東京外国為替市場では、円高加速の流れが止まらず、 一時約14年ぶりに1ドル=84円台へ突入した。同日午後7時11分現 在は1ドル=86円51銭で推移している。

同氏はさらに、日本の鳩山政権も「強い円」を歓迎しているとし、 「民主党は生活者や消費者の立場から経済を考える」ため、「円高が消 費者の購買力を高め、内需拡大につながる」とみていると判断。介入 について「全くしない」とは言えないものの、「特に必要がないと考え ているのではないか」と予想した。

三国氏は、仮に日本の通貨当局が単独で介入して円高が止まった としても、「米経済は弱いままなので輸出主導経済には戻れない」と指 摘。「今こそ、日本政府は雇用のセーフティーネット(安全網)を充実 させながら、製造業から非製造業、生産者から生活者中心の社会に変 革すべきだ」と主張。「パラダイムシフトが起これば、日本経済は成長 できる」と力説した。

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