来年中に日経平均8000円も、ドル安底流とデフレ-三菱U証藤戸氏

三菱UFJ証券の藤戸則弘投資 情報部長は、根強いドル安懸念や日本経済のデフレ再発を背景に日本 株相場には厳しい状況が続き、2010年中には日経平均株価が8000 円まで下がる可能性がある、との見方を示した。

14年ぶりの円高水準にある足元の為替相場について、藤戸氏は 「根本にあるのはドル安。FF金利先物動向では来年10月以降の米 国の利上げを予想しており、超低金利政策が変化する状況が出てこな ければ、今後もドルの下落が続く公算が大きい」との認識を示唆。そ の上で、「体力のない輸出企業にとって、今回の円高はかなり業績へ の重しになるのは間違いなく、来期にかけて実体経済の浮揚力が鈍化 する可能性がある」と指摘した。

また日本株の下落に関し、藤戸氏は「背景にはデフレがある。い まの日本の需給ギャップは40兆円あり、きょう発表の10月のコア CPI(消費者物価)の下落を見ても、デフレのプレッシャーは小さ くない」と言及。しかし、債務残高の多さから「特効薬の財政政策は 打てない状況で、政策の手づまり感は続くだろう」と予想している。

こうした状況から、自律反発はあっても、株価が切り返すシナリ オを描くのは難しいと藤戸氏。「前回2001年の政府のデフレ宣言で は、株価はその後2年以上にわたって下げ続けた。日経平均株価は来 年3月までに8500円、来年中にはPBR1倍水準の8000円まで下 落するリスクがある」という。

一方、ドバイ問題については「深刻には考えていない。資源のな い国が採算のめどがつかない巨額投資を行ったのは、日本の平成バブ ルと同じ構造。資源があり、経済成長している中国やインド、ブラジ ルなどとは違い、その固有性を認識しなければならない」と強調した。 短期的にはネガティブ要因になっても、中長期的には特殊ケースとの 受け止め方が広がり、「おそらく来週前半までで悪影響は終わるので はないか」と見ている。

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