円金利先物が上昇、円高・株安受け追加緩和の憶測-TIBOR低下

東京金融取引所のユーロ円3カ 月金利先物相場は上昇(金利は低下)。急激な円高・株安を受けてデ フレ懸念が強まり、日本銀行は何らかの追加金融緩和を求められると の憶測が出ていた。一方、ドバイ首長国の資金繰り懸念の影響を見極 める雰囲気もあった。

中心限月2010年6月物は0.010ポイント高の99.550で始まり、 午後は0.025ポイント高の99.565(0.435%)と、10月14日以来の 高値を付けた。10年9月物も99.565と1カ月半ぶり高値。10年12 月物は99.545と直近高値を更新した。

国内大手銀行のディーラーは、ここまで円高・株安が進み、為替 介入が実施されるようなことになれば、日銀も対応を迫られると指摘。 効果的な緩和策は思い浮かばないが、介入資金の原資となる国庫短期 証券(TB)の発行が増えれば、対応も必要になるとの見方を示した。

ドル・円相場が一時1ドル=84円台と約14年ぶりの円高水準を 付け、日経平均株価は300円超急落した。米国の超低金利政策の長期 化見通しとドル安容認観測に加え、ドバイの資金繰り危機が影響した。 円高は輸出企業の収益圧迫や一段のデフレ圧力につながる。

緩和効果には懐疑的

市場では、日銀による中長期国債・TBの買い入れ増額や量的緩 和策の復活などの思惑がくすぶる。円売り介入による円資金の増加は 最終的に金融調節で吸収されるが、ロンドン銀行間貸出金利(LIB OR)の日米逆転もあり、ターム物の低下を促すとの見方も出ていた。

27日のユーロ円TIBOR(東京銀行間貸出金利)3カ月物は 前日比0.00154%低い0.51077%と、2006年12月以来の低水準だっ た。

国内証券のディーラーは、政府も日銀もこれ以上の金融緩和は効 果が小さいことを理解しており、日本と欧州が米国のドル安政策に対 抗する姿勢を示す方が有効だと指摘。下手に国債買い入れを増やすと、 財政規律への懸念から長期金利が上昇するリスクもあるとみていた。

信用不安の再燃は警戒

一方、ドバイの資金繰り危機が金融市場の信用不安を高めれば、 資金調達コストの上昇につながるとして、ターム物の上昇を警戒する 見方もあった。アラブ首長国連邦(UAE)ドバイ首長国の政府系投 資持ち株会社ドバイ・ワールドは25日、債務の返済延期を要請した。

株式市場では中東諸国のインフラプロジェクトに関与した企業 群や、中東地域でビジネス展開する銘柄が売り込まれた。また、前日 の海外市場では、ユーロ円のターム物の資金調達を積極化する邦銀海 外支店の動きも指摘された。

コマーシャルペーパー(CP)市場では、株安を背景に3カ月物 の取引を手控える傾向が指摘されたほか、週末を控えて3カ月物は買 い手が消極的だった。賞与・納税の資金需要や現先金利の高止まりで 年内物が0.15%台と、前週末比2ベーシスポイント(bp)前後上昇 した。

TBの在庫整理一巡か

日銀のTB買い入れオペ4000億円は、前日終値と比べた案分落 札利回り格差がマイナス0.003%、平均利回り格差はマイナス

0.002%と、利回りが低下した。格差がマイナスになるのは8月7日 以来となる。応札倍率は3.51倍と、前回の5.04倍から低下した。

国内証券のTBディーラーは、3カ月物は積み上がっていた在庫 の調整が終った感じで、予想より低い利回りで落札されたと指摘。急 激な円高・株安を受けて更なる金融緩和の思惑もくすぶり、売りづら くなったという。

市場関係者によると、新発TB3カ月物の71回債は、朝方に提 示されていた0.1525%の売り注文が消え、0.15%の取引が少額成立 したもよう。また、新発1年物68回債は前日比1bp低い0.165%で 取引された。

東京レポ(現金担保付債券貸借)レートは、30日受け渡しの月 末越えが0.148%と小幅低下し、12月1日受け渡し分は0.142%だっ た。国債買い現先オペのスポットネクスト物(12月1日-2日)の 最低金利は1bp低い0.14%に低下した。

日銀は、資金需要が高まる月末や12月2日の税揚げに向けて潤 沢な資金供給を継続。午後の本店共通担保オペ4000億円(30日-12 月9日)の最低金利は前回(27日-12月11日)に比べ1bp高い0.14%、 全店共通担保オペ(12月1日-2010年2月27日)は0.13%で横ば いだった。

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