ベトナム:通貨ドン切り下げ、昨年12月以来-さらなる下落を容認か

ベトナムは、昨年12月以来とな る通貨ドンの切り下げを実施した。ブラックマーケットでの交換レー トや為替フォワード取引によると、拡大する貿易赤字などの抑制に苦 慮する同国は一段のドン安政策を続けそうだ。

ベトナム国家銀行(中央銀行)は26日、ドンの前日比3.4%下落 を容認している。これで過去1年の下落率は8.3%に達した。現物市 場のレートは1ドル=1万8499ドンだが、ホーチミンの金貨ショップ で提示される非公式レートはこれを5%下回っている。12カ月物ノン デリバラブル・フォワード(NDF)は2万1200ドンと、同通貨が向 こう1年で13%下落することを示唆している。

同国ではインフレ率が今月、半年ぶり高水準の4.35%に達した。 輸出が減少し商品相場高による輸入コストの上昇で、国際収支が悪化。 ドンは約10年で24%下落した。一段の下落を容認すれば、同国政府 への「信頼は打撃を受ける」とスタンダードチャータード銀行はリス クを指摘する。

同行の為替ストラテジスト、トーマス・ハー氏(シンガポール在 勤)は「切り下げがあれば常に、追加切り下げへの期待が生まれる」 と語る。スタンダードチャータード銀はドンが来年末までに1ドル= 1万9000ドンへ値下がりすると予想している。

中銀は25日、ドンの中心レートを1ドル=1万7961ドンへ約5% 引き下げることを決めた。こうした引き下げは昨年12月25日以来初 めて。ただ、許容変動幅を3月23日に採用した中心レートの上下5% から同3%に狭めたため、下落幅は抑えられている。ドンはアジアの 主要17通貨中、過去1年の下落率がカザフスタンのテンゲに次ぐ2位 となっている。

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