ECBは機が熟せば出口戦略に動く、支援策はリスク内包-独連銀

ドイツ連銀は25日、金融安定報 告書の公表に際し、欧州中央銀行(ECB)の非伝統的な政策や景気 などについて以下のように言及した。またハンスヘルムート・コッツ 理事が、記者団に対してコメントした。

◎「出口戦略」について:

「ユーロシステムは機が熟せば、市場メカニズムの強化を目指し、 金融危機に対応して採用した介入政策の規模縮小に積極的に取り組 む」

「今回の大規模な支援・刺激策は中・長期的に大きなリスクをは らんでいる。何よりもまず、多くの先進国で赤字が急速に拡大してい ることが挙げられる。金融支援策は、各国政府にとって新たな重荷と なる可能性がある」

◎景気回復について:

「大幅に経済活動が落ち込んだところからの回復とはいえ、2009 年7-9月(第3四半期)以降、一部の主要経済において見通しが徐々 に上向いてきている。その結果、輸出主導のドイツ経済を中心に、最 近の経済見通しには顕著な回復が見られる」

「しかし、緊密に結び合った今回の金融と経済の危機については、 依然として克服できたとするには程遠い。金融機関は依然としてリス ク負担能力を十分に回復しておらず、種々の市場もまだ完全にはその 機能に戻りが見られていない」

◎金融市場の緊張具合について:

「ここ数カ月、短期金融市場と資本市場の状況には大きな改善が 見られてきているものの、数多くの市場分野で多くの問題が依然とし て残っている」

「金融市場は依然として正常な状況に戻ってはいない。中央銀行 の介入の度合いを見れば明らかだ。さらに、将来、金融システムが厳 しく試されることになるのは明確だ」

◎ドイツの銀行について:

「国内の金融機関は、景気見通しの好転からの恩恵を日増しに受 けつつある」

「銀行はこの機会を、特にリスク資産への引当金拡充や資本増強 に生かすべきだ。経済活動の上向き傾向が持続していることからする と、現在低迷しているドイツ企業の資金需要が再び伸びてくる可能性 は高い」

◎評価損について:

「評価損や差し迫った大量のデフォルト(債務不履行)、加えてマ クロ経済面での弱さが、引き続き銀行の財務状況を脆弱(ぜいじゃく) にみせている」

「ドイツの銀行システムは大きな試練に直面している。サイクル の遅れによって、ドイツの銀行による融資の評価損計上はまだピーク を打っていない可能性がある。同時に、実体経済の回復時に通常見ら れように、再び信用需要が加速する公算が大きい」

◎債券発行について:

「大規模な財政赤字は、政府、民間部門双方にとって資金調達コ ストの上昇をもたらす傾向にある。結果として、政府債および政府が 保証する金融債の大規模発行は、民間部門を起債市場から締め出しか ねない。現在、こうした兆しが見られていないのは、中央銀行から大 規模の流動性が供給されていることで説明できるかもしれない」

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