米ファースト・アメリカンのリターン好調、不動産株の積極売買が奏功

米投資信託ファースト・アメリ カン・リアル・エステート・ファンドの運用担当者ジョン・ウェンカ ー氏とジェイ・ローゼンバーグ氏は、競合ファンドよりも頻繁に株式 を売買する戦略で過去10年のリターンがライバルの98%を上回っ ている。

調査会社モーニングスターのデータによると、11億ドル(約960 億円)相当の運用資産を持つファースト・アメリカンは、保有証券の 売買の頻度の指標である回転率が150%と、全不動産ファンドの平均 の104%を上回っている。

ファースト・アメリカンの10月末までの過去10年間のリター ンは平均で年11%。米不動産ファンド98本のリターン平均は8.6%。 ファースト・アメリカンはボルナード・リアルティー・トラストなど、 予想される収益に比べて割安な銘柄を有望視している。

ローゼンバーグ氏はミネアポリスから電話取材に応じ、「われわ れは株価が妥当でない銘柄を見つけたら、行動をためらわない」と述 べた。

ただ商業用不動産市場の低迷が持続すれば、今後リターンを上げ ることは難しくなりそうだ。資産家ウィルバー・ロス氏ら投資家の間 では、失業増に伴う空室率上昇で賃貸料や不動産価格のさらなる下落 が見込まれている。

ニューヨークの不動産調査会社レイスの調査責任者、ビクター・ キャラノグ氏は「3月以降、急上昇しているだけに、好材料が既に株 価に織り込まれているかどうかを見極める必要がある」と述べ、全米 の不動産回復はさらに1年半から2年先だとの見方を示した。

不動産株はMSCI米国REIT指数でみると、3月以降2倍に 上昇したものの、2007年2月のピークをまだ54%下回っている。フ ァースト・アメリカンのリターンは同指数を02年以降、毎年上回っ てきたが、07年はマイナス15%、08年はマイナス35%だったこと がモーニングスターのデータで示されている。

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