輸出株の下げ目立つ、米低金利長期化観測で円高進行を警戒

トヨタ自動車やキヤノンなど輸出 関連株に売りが集まった。米量的緩和策の継続観測を背景に為替市場 でドル売りが進行、ドル・円相場は東京時間早朝に10カ月ぶりの円高 値を付けた。円高による収益圧迫懸念から、TOPIXの下落寄与度 上位に輸送用機器や電気機器指数が入っている。

電気機器指数は前日比1.6%安の1120.67まで下げ、7月17日以 来の安値。輸送用機器は同2%安の1486.28まで下げた。東証1部市 場の売買代金上位では、トヨタ、東芝、日立製作所、ホンダ、キヤノ ンなどが下げた。

ドル・円相場は東京時間早朝に1ドル=87円21銭と、1月21日 以来の円高水準になった。主要6通貨に対するインターコンチネンタ ル取引所(ICE)のドル・インデックスは前日に一時74.227と、昨 年8月7日以来の水準まで急落。

専門家の間ではさらなる円高を指摘する声も聞かれ、先行きに対 する警戒感が強い。榊原英資元財務官は米経済専門局CNBCとのイ ンタビューで、1ドル=85円まで円高・ドル安が進む可能性があると の見方を示し、さらに日本政府が介入を検討している可能性があると 言及した。

大和証券SMBC金融証券研究所・投資戦略部の高橋和宏部長は、 「テクニカル的に見れば、節目とみられている87円10銭付近を割り 込めば、さらなる円高進行も考えられるだろう」と話している。

9月調査分の日本銀行の企業短期経済観測調査(短観)で明らか になった大企業製造業の2009年度の想定為替レートは1ドル=94円 50銭。足元は想定レートより7円円高の水準にある。大和SMBCの 試算では、為替前提が対米ドル・ユーロとも5円円高になった場合、 製造業185社で今年度3兆9603億円が見込まれている経常利益合計は、 3兆3624円へ15%ほど下振れ、来年度で9兆4116億円が8兆5323 億円へ1割弱減ることになる。

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