NY外為:円、対ドルで86円台-日本の円高容認観測で

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ニューヨーク外国為替市場では 円が対ドルで上昇。14年ぶりの高値を付けた。日本の金融当局が一 段の円高を容認するとの憶測を背景に円が買い進まれた。

藤井裕久財務相は26日、政府は為替相場の「異常な動きに対し ては適切な措置を取らなければならない」と発言。鳩山由紀夫首相は 円高が進んだ要因について、ドルの下落にあるとの認識を示した。ス イス・フランはドルに対して下落。フランが2日連続で対米ドルで等 価に上昇したことを受け、スイス国立銀行(SNB、中央銀行)がフ ラン売り介入を実施したとの観測が背景にある。

ソシエテ・ジェネラルの為替ストラテジスト、デービッド・デド ゥッシュ氏は「1ドル=85円を超える円高にならない限り、日本の 当局は恐らく介入しないだろう。しかし、トレーダーは数日以内にそ の水準を試すことになろう」と述べた。

ニューヨーク時間午後4時19分現在、円はドルに対し86円56 銭(前日は87円35銭)。一時は86円30銭と、1995年7月以来の 円高・ドル安水準を付けた。ドルは対ユーロで1ユーロ=1.5019ド ル(前日は1.5134ドル)。円はユーロに対し1ユーロ=129円95 銭(同132円21銭)に上昇した。スイス・フランは対ドルで前日比

0.7%安の1ドル=1.0031フラン。

バンク・オブ・アメリカ-メリルリンチの藤井知子シニアFXス トラテジストによると、ドルは対円で1月21日に付けた年初来安値 87円10銭を下回る水準では、1995年4月19日に付けた戦後最安値 の79円75銭まで「下値支持線がほとんどない」状態だという。

ドルは対円でこそ下げたものの、ほかの主要15カ国の通貨に対 しては上昇した。ドバイの債務繰り延べ要請でドルが安全な逃避先と みなされた。米ドルはニュージーランド(NZ)ドルに対して2.3% 上昇した。

為替介入

日米の金融当局は1995年に円高に対応するため、協調してドル 買い介入を実施した。

三菱東京UFJ銀行でグローバル為替調査の欧州責任者を務める デレク・ハルペニー氏によると、日本当局は678億円相当の円売 り・ドル買い介入を実施した2004年3月16日以来、為替介入を実 施していない。

鳩山首相は26日、景気が二番底に陥らないように対策を講じる 必要があると述べ、急激な為替変動は望ましくないとの認識も示した。

同首相は為替の変動について「これは円高というよりはドル安。 いずれにしても急激に為替が動くということは望ましいことではない と思っている」と語った。

ハルペニー氏はリポートで、「日本政府が介入という選択肢を少 し残しているのは明らかだ。介入を正当化する主な要因は現在、もち ろん存在する」と指摘した。

スイス・フラン

スイス・フランは前日、ドルに対して1年7カ月ぶりに等価まで 上昇した。SNBのウェーナー・アベッグ報道官はこの日のフラン安 についてコメントを拒否した。国際決済銀行(BIS)もコメントし なかった。

デンマークのダンスケ銀行のアナリスト、カスパー・カークガー ド氏は「当行のトレーダーはSNBがフラン売り介入を実施したこと を確信している。介入はフランの水準から良く分かり、もっと重要な のはフラン下落のペースから判断できる点だ」と述べた。

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