11月25日の米国マーケットサマリー:ドルが対円14年ぶり安値接近

ニューヨークの為替・株式・ 債券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.5142 1.4968 ドル/円 87.34 88.50 ユーロ/円 132.26 132.47

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 10,464.40 +30.69 +.3% S&P500種 1,110.63 +4.98 +.5% ナスダック総合指数 2,176.05 +6.87 +.3%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .73% +.01 米国債10年物 3.26% -.04 米国債30年物 4.22% -.02

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金(ドル/オンス) 1,188.60 +21.20 +1.82% 原油先物 (ドル/バレル) 77.85 +1.83 +2.41%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では、ドルが円に対し14年ぶり安値 に近づいたほか、対ユーロで1ユーロ=1.51ドル台に下落した。米 連邦準備制度理事会(FRB)が一段のドル安容認を示唆したことで、 米国以外の高金利資産を買う動きが活発になった。

ドルは対円で10カ月ぶりに1ドル=88円を割り込んだ後、さ らに下げ幅を拡大した。ロシア中央銀行は同国の外貨準備にカナ ダ・ドルを追加し、米ドルへの依存を軽減することを計画している。 スイス・フランは一時、2008年4月以来初めて米ドルとのパリティ ー(等価)を超えて上昇した。

コメルツ銀行の為替ストラテジスト、ルッツ・カーポウィッツ 氏は「対円でのドル下落は、ドルがより魅力的な調達通貨であるこ とをあらためて明確にした」と指摘。「ドルは深刻な打撃を受けつつ ある」との見方を示した。

ニューヨーク時間午後2時32分現在、ドルは円に対し前日比

1.3%安の1ドル=87円32銭。一時87円22銭と、1月21日以 来の安値を付けた。その日は一時、87円13銭と、1995年7月以来 の安値に下落した。25日には対ユーロでは1.1%値下がりし、1ユ ーロ=1.5131ドル。一時は1.5142ドルまで下げる場面もあった。

1.51ドルを超えて下落したのは08年8月以降で初めて。ユーロは 円に対し0.2%安の1ユーロ=132円20銭。

◎米国株式市場

米株式相場は上昇。S&P500種株価指数は1年1カ月ぶり高値 をつけた。午前に発表された10月の米新築住宅販売が予想を上回っ たほか、週間失業保険申請件数も減少したことから、景気回復が拡大 しているとの見方につながった。

NVRを中心に住宅建設株が上昇。米新築住宅販売は2008年 以来の高水準だった。家庭用品小売りのホーム・デポや百貨店のメー シーズ、ディスカウント小売りのターゲットも高い。米労働省が発表 した21日に終わった1週間の新規失業保険申請件数(季節調整済 み)は46万6000件と、08年9月以来の低水準となった。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株価 指数は前日比0.5%高の1110.63。08年10月2日以来の以来の高 値だった。ダウ工業株30種平均は0.3%上げて10464.40ドル。 ナスダック総合指数は0.3%上昇して2176.05。感謝祭の休日を26 日に控え、米国の全取引所での出来高概算は約55億6000万株と、 年初来で最も薄い商いだった。

ペン・キャピタル・マネジメントの調査ディレクター、エリッ ク・グリーン氏は「失業保険申請件数は、誰の予想よりもはるかに望 ましい内容だった。景気回復にとって非常に前向きな支援材料にな る」と述べた。

◎米国債市場

米国債相場は続伸。前日に公表された米連邦公開市場委員会(F OMC)議事録が超低金利政策の長期化を示唆したため、この日実施 された過去最大規模の7年債入札(発行額320億ドル)では予想以上 の需要が見られた。

7年債の最高落札利回りは2.835%と、4月以来で最低。ブルー ムバーグがまとめたプライマリーディーラー(米政府証券公認ディー ラー)8社の予想平均である2.878%を下回った。FOMC議事録に よると、当局者はインフレ期待が落ち着き、失業率が高水準にとどま る限り、政策金利を「長期にわたり」ゼロ近辺で維持することを示唆 した。

米国大和証券の債券部門責任者、レイ・レミー氏は「入札はすば らしく好調だった。米国債には強い需要があった。明らかに株式相場 は景気回復を示しているが、米国債相場はそれとはかなり違う状況を 示唆している」と語った。

BGキャンター・マーケット・データによると、既発の7年債利 回りはニューヨーク時間午後2時6分現在、前日比5ベーシスポイン ト(bp、1bp=0.01%)低下の2.75%。7年債(表面利回り

3.125%、償還2016年10月)価格は10/32上昇の102 11/32。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場は続伸。ドルがさらに下げたほか、イン ド準備銀行(中銀)が金を追加購入する可能性があるとの報道が材料 視された。

金は一時、1オンス=1189ドルを付けた。2日からの上げ幅は 13%。インド中銀は3日、国際通貨基金(IMF)から金200トン を購入している。インドの経済紙「フィナンシャル・クロニクル」 は、インドがIMFからの追加金購入に前向きだと報じた。一方、 主要6通貨のバスケットに対するICEのドル指数は15カ月ぶり の低水準まで下げた。

ヘラエウス・プレシャス・メタル・マネジメントのトレーダー、 デービッド・リー氏は、「中銀やヘッジファンドによる金買いは極め て多く、金相場が年末前に1オンス=1200ドルに達するのはほぼ規 定路線だ」と語った。金は年初から34%上昇しており、年間ベース では1979年以来の大幅高となりそうだ。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先 物2月限は前日比21.20ドル(1.8%)高の1オンス=1188.60 ドルで取引を終了した。一時は0.6%上昇する場面も見られた。年初 からは32%上昇しており、このままいけば年間ベースの上げ幅は 1979年以来の最大となりそうだ。

◎原油先物市場

ニューヨーク原油相場は上昇。ドルが対ユーロで1年半ぶり安値 を付けたほか、米燃料需要が2週連続で増加したことが材料視された。

24日に公表された11月の米連邦公開市場委員会(FOMC)の 議事録では、ドル下落は秩序立っているとの米当局の認識が明らかに なった。これを受けてドル売りが膨らみ、原油相場は2.6%上昇した。 ドルが下げると代替投資先として商品の需要が強まる傾向がある。米 エネルギー省が発表した先週の米原油在庫統計ではガソリンなどの燃 料需要が増加した。

MFグローバル(ニューヨーク)のエネルギー担当バイスプレ ジデント、マイク・フィッツパトリック氏は「原油が上昇した主な理 由はドルの下落だ。この日の在庫統計に大きなサプライズはなかっ た」と語った。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物1月限は前 日比1.94ドル(2.55%)高の1バレル=77.96ドルで終了した。 年初からの上げ幅は75%。

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