NY外為:ドル、対円で14年ぶり安値付近-対ユーロも下落

ニューヨーク外国為替市場で は、ドルが円に対し14年ぶり安値に近づいたほか、対ユーロで 1ユーロ=1.51ドル台に下落した。米連邦準備制度理事会(FR B)が一段のドル安容認を示唆したことで、米国以外の高金利資産を 買う動きが活発になった。

ドルは対円で10カ月ぶりに1ドル=88円を割り込んだ後、さら に下げ幅を拡大した。ロシア中央銀行は同国の外貨準備にカナダ・ ドルを追加し、米ドルへの依存を軽減することを計画している。スイ ス・フランは一時、2008年4月以来初めて米ドルとのパリティー (等価)を超えて上昇した。

コメルツ銀行の為替ストラテジスト、ルッツ・カーポウィッツ氏 は「対円でのドル下落は、ドルがより魅力的な調達通貨であることを あらためて明確にした」と指摘。「ドルは深刻な打撃を受けつつあ る」との見方を示した。

ニューヨーク時間午後4時21分現在、ドルは円に対し前日比

1.3%安の1ドル=87円33銭。一時87円22銭と、1月21日以来 の安値を付けた。その日は一時、87円13銭と、1995年7月以来の 安値に下落した。25日には対ユーロでは1.1%値下がりし、1ユー ロ=1.5139ドル。一時は1.5144ドルまで下げる場面もあった。

1.51ドルを割り込んだのは08年8月以降で初めて。ユーロは円に対 し0.2%安の1ユーロ=132円21銭。

南アフリカ・ランドはドルに対して1.8%高の1ドル=7.3312 ランド。スウェーデン・クローナは1%上げて1ドル=6.8430クロ ーナ。投資家がキャリー取引を活発化させるとの観測が背景にある。

スイス・フランの上昇

スイス・フランはドルに対し一時、前日比1.3%高の1ドル=

0.9970フランを付けた。スイス国立銀行(SNB、中央銀行)のロ ート総裁は24日、世界経済の回復に伴い刺激策を「間もなく」解除 し始める可能性があるとの認識を示した。

主要6通貨のバスケットに対するICEのドル指数は74.273と、 15カ月ぶり低水準を付けた。年初からは8.6%下げている。

FRBが24日公表した連邦公開市場委員会(FOMC、11月3 -4日開催)の議事録によると、「会合参加者は外為市場でみられる 最近のドル下落について、秩序立った動きである」と指摘している。

「強いドル」

ウエストパック銀行のシニア通貨ストラテジスト、ローレン・ロ スボロー氏(ロンドン在勤)は「強いドル政策は、ドルが今強い状態 にあるべきだというものではない。景気の改善を反映し、これから強 くなるという政策だ」と述べた。

カナダ・ドルは1週間ぶり高値に上昇。ロシア中銀がカナダ・ド ルを同国の外貨準備に追加するほか、他の通貨も加える可能性がある と表明したことに反応した。

ロシア中銀の金融市場操作責任者、セルゲイ・シュベツォフ氏は 議会で、「カナダ・ドルによる取引の技術的な準備は進んでいる」と した上で、「さらに1、2通貨を加える可能性がある」と述べた。同 氏の発言はロシア中銀の当局者が確認した。

カナダ・ドルは米ドルに対し一時、1.2%高の1米ドル=1.0451 カナダ・ドルと、昨年11月18日以来の高値となった。

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