山口日銀副総裁:国際金融システムは依然脆弱性残っている

日本銀行の山口広秀副総裁は25 日午前、都内で講演し、国際金融資本市場について「このところ落ち 着きを取り戻している」としながらも、「危機はまだ道半ば」であり、 「国際金融システムには依然脆弱(ぜいじゃく)性が残っている」と の見方を示した。

山口副総裁は、金融機関に対する自己資本比率規制の見直しが国 際的に議論されていることについて「新しい規制体系が金融システム や実体経済にどのような影響を与えるかについては、今後注意深く吟 味していく必要がある」と述べた。

また、個々の金融機関については「そうした規制の枠組みの議論 とは別に、保有するリスクに応じた自己資本基盤の強化に自ら能動的 に努めることが重要だ」と指摘。その上で「このところ、大手行、地 域銀行に限らず、自己資本増強の動きが見られており、私どもとして も、個別金融機関の健全性確保のみならず、金融システム全体の安定 にもつながり得るものとして評価している」と述べた。

山口副総裁はさらに、「現在のわが国金融機関全体の株式リスク 量は自己資本との対比でみて引き続き高水準にあり、このことを踏ま えれば、個別の金融機関経営の健全性にとっても、また、わが国金融 システムの安定性にとっても、株式リスク量を着実に削減していくこ とが重要な課題であることは間違いない」と語った。

政府はデフレ宣言

政府は20日、3年5カ月ぶりにデフレを宣言した。7-9月の実 質国内総生産(GDP)は前期比年率4.8%増と2期連続プラスとな ったが、名目GDPは同0.3%減と6期連続マイナス。9月の消費者 物価指数(除く生鮮、コアCPI)は前年同月比2.3%下落。日銀は 2011年度まで3年連続マイナスになるとの見通しを示している。

白川方明総裁は20日の会見で、持続的な物価の下落は需要の弱さ の結果生じる現象であり、「流動性を供給するだけでは物価が上がっ ていない」と述べ、金融政策には限界があるとの見方を示した。一方、 藤井裕久財務相は24日の会見で「需要が不足していることは間違いな い」としながらも、財政は「主たる役割」ではなく「金融の役割も大 事だ」と述べ、日銀が主導的な役割を果たすべきだとの考えを示した。

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