円が対ドルで約1カ月半ぶり高値-88円台前半、ドルはほぼ全面安

東京外国為替市場では円が対ド ルで約1カ月半ぶりの高値を付けた。米国の低金利政策の長期化観測 を背景にドルがほぼ全面安となる中、円買い・ドル売りが優勢だった。

ドル・円相場は一時、1ドル=88円20銭と10月8日以来の水 準までドル安・円高が進行。その後も88円台前半で円が底堅く推移 した。

三菱東京UFJ銀行金融市場部の橋本将司シニアアナリストは 「ドル売りということは変わっていないが、どちらかというと円がド ル売りの受け皿になってきている」と指摘。目先は一段と円高が進む 可能性があるとみており、ドル・円相場が88円を割り込み、87円台 前半の年初来の円高値を試す展開も意識されると語る。

一方、ユーロ・ドル相場は1ユーロ=1.49ドル台後半でドルが じり安で推移していたが、午後3時すぎには一時、1.5000ドルを突 破。1.5005ドルと今月16日以来の水準までドル安が進む場面が見ら れた。

米低金利政策の長期化観測

米国の低金利政策の長期化観測が広がる中、ロンドン銀行間市場 では米国の短期金利が日本の短期金利を下回る状態が続いている。ま た、24日には米10年債利回りが3.3%付近まで低下。バークレイズ 銀行チーフFXストラテジストの山本雅文氏は、「ドル・円相場は基 本的に米国の10年債利回りとの相関性が高い」とし、足元で米金利 が水準を切り下げている状況の中、ドル売り・円買いに圧力がかかり やすいと指摘している。

米連邦準備制度理事会(FRB)が24日公表した連邦公開市場 委員会(FOMC、11月3-4日開催)の議事録によると、金融政 策当局者は「非常に低い水準の短期金利を長期間にわたって維持する ことにより、ある程度の悪影響が生じる可能性を指摘した」が、過剰 なリスクテークが誘発され、インフレ期待の抑制が効かなくなる確率 は「比較的低い」との見方で一致した。また、会合参加者は最近のド ル下落について、「秩序立った動きである」との認識を示した。

藤井裕久財務相は25日午前、円高が進んでいることについて、 米ドルの影響によるものとの認識を示した。国会内でブルームバー グ・ニュースに語った。

ユーロ・円相場は1ユーロ=132円台半ばから一時、132円7銭 まで円が上昇。対ドルでユーロが水準を切り上げる中、その後は132 円台前半でのもみ合いに転じたが、三菱東京UFJ銀の橋本氏は、「ユ ーロ・円は200日線付近で煮詰まってきており、そこをしっかりと下 抜けた場合には、120円の大台にレンジを切り下げる可能性もある」 と指摘する。

ドルがほぼ全面安

ブルームバーグ・データによると、午後3時55分現在、ドルは ブラジル・レアルを除く主要15通貨に対して前日終値比で下落して いる。

ドルがほぼ全面安となる中、ドルの代替投資先とされる金相場は 現物と先物ともに過去最高値を更新。インドの経済紙「フィナンシャ ル・クロニクル」が、インドがIMFからの追加金購入に前向きだと 報じたことも支援材料となった。

一方、オーストラリア・ドルは主要通貨に対して全面高。オース トラリア準備銀行(RBA)のバテリノ副総裁が、豪経済が「新たな 上昇局面」に入ったと発言したことを受けて、RBAが来週の政策決 定会合で初の3カ月連続の利上げを実施するとの観測が強まった。

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