債券上昇、14年ぶり円高で景気に先行き懸念-長期金利1.28%に低下

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債券相場は上昇(利回りは低下)。 外国為替市場で1ドル=86円台と約14年ぶりの円高・ドル安水準とな ったことを受けて、景気の先行き懸念が強まり、買いが優勢となった。

三菱東京UFJ銀行円貨資金証券部の中山憲一副部長は、為替市場 で円高・ドル安が進行したことや株安を円債相場の支援材料に挙げた。 財政懸念が根強いことから超長期債ゾーンが重いとしながらも、さらに 円高が進めば金利が一段と低下する可能性があるとの見方も示した。

現物債市場で新発10年物の303回債は前日比1.5ベーシスポイン ト(bp)低い1.28%で始まった後、徐々に下げ幅を縮め、いったんは

1.295%をつけた。その後は再び水準を切り下げ、午後4時3分時点で は1.28%で推移している。1.28%は前日につけた約1カ月半ぶりの低水 準に並ぶもの。

東京外国為替市場では、ドル安・円高が加速し、一時は1ドル=86 円30銭と1995年7月7日以来、約14年ぶりの円高・ドル安となった。 輸出企業の採算悪化への警戒感から日経平均株価は反落している。

日興コーディアル証券の岩下真理チーフマーケットエコノミストは 足元の円高や株安傾向が12月調査の日銀短観(企業短期経済観測調 査)に影響を与える可能性があるとの見方を示した。

もっとも、新発10年債利回りは今月10日の1.485%から足元では

1.28%まで達しており、急ピッチの低下に警戒感も出ている。三菱UF J証券債券ストラテジストの稲留克俊氏は、「円高進行が買い材料にな っているが、円高の持続性を見極め切れていないことから踏み込んだ買 いには至っていない。来週は10年債入札もあるだけに無理して買い進 むというより、押し目を狙った動きだ」と述べた。

また、三井住友銀行の宇野大介チーフストラテジストは、鳩山由紀 夫政権下での国債需給悪化懸念が薄れつつあることや、政府のデフレ宣 言、けさ発表の日銀金融政策決定会合の議事要旨などを債券市場の買い 材料に挙げた。

日本銀行がこの日に発表した10月30日の決定会合の議事要旨によ ると、来年3月末まで延長した上で完了することを決めた企業金融支援 特別オペについて、1人の委員が「先行き、再び必要と判断されるよう な場合には、再び活用することも含め、機動的かつ弾力的に対応するこ とが適当」と述べて、他の委員も賛意を示していたことが分かった。

先物は反発

東京先物市場の中心限月12月物は反発。前日比25銭高の139円60 銭で始まった後、すぐに139円63銭と、前日につけた10月初め以来の 高値に並んだ。その後は2銭高の139円37銭まで上げ幅を縮めたもの の、午後に入ると一段の円高もあって139円台半ばで推移しており、結 局は15銭高の139円50銭で終えた。

先物市場では朝方から買いが先行。円高に加えて、米長期金利の低 下傾向が支援材料となった。25日の米国債相場は続伸。前日公表され た米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録が超低金利政策の長期化を 示唆したことで、同日に実施された過去最大規模の7年債入札では予想 以上の需要が見られた。

市場では、政府のデフレ宣言も金利低下要因とみられている。総務 省はあす27日、消費者物価指数(CPI)、家計調査、失業率など月 次の経済指標が発表する。ブルームバーグ・ニュースの予測調査による と、10月の全国コアCPIは前年比2.2%低下、11月の東京都区部コ アCPIは同2.0%低下が見込まれている。前月は、全国コアCPIが

2.3%低下、東京都区部コアCPIが2.2%低下だった。

--取材協力:赤間信行 Editors:Hidenori Yamanaka,Joji Mochida

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