NY外為:ドルは対円1カ月ぶり安値-FOMC議事録で

ニューヨーク外国為替市場では、 ドルが円に対し約1カ月ぶりの安値に下落。米金融当局が一段のドル 安を容認し、高金利資産への資金シフトが加速するとの懸念が背景に ある。

円は主要16通貨中15通貨に対して上昇。ドルに対しては、この ままいけば月間ベースで9月以来で初の値上がりとなる。今月は、ド ル・キャリー取引(ドルを借り入れ高利回り資産に投資する取引)の 投資リターンが、円キャリー取引を上回っている。米連邦準備制度理 事会(FRB)は24日発表した3-4日の米連邦公開市場委員会(F OMC)会合の議事録で、過去最低水準にある金利が金融市場で「過 剰」な投機を誘発する恐れがあるとの見解を表明した。

モントリオール銀行の外為担当バイスプレジデント、J・P・ブ ライス氏は「米金融当局は今回もドル安への懸念を全く示していな い」と指摘。「借り入れコストが長期にわたって低い状態が続けば、 借入金による株式の投機買いが増える可能性がある」との見方を示し た。

ニューヨーク時間午後4時3分現在、ドルは円に対し1ドル=88 円54銭と、前日の88円97銭から0.5%安。一時88円36銭と、 10月9日以来の低水準を付けた。ユーロは対ドルで0.02%上昇の1 ユーロ=1.4963ドル。対円では0.5%下げて132円48銭。

議事録によれば、当局者はドルについて「秩序ある」形で下落し ているとの認識を示した上で、「ドル下落が加速もしくはインフレに 大幅な上昇圧力がみられた場合には注視が必要となるだろう」と指摘 した。

ポンドはユーロに対し下落。イングランド銀行(英中央銀行)の キング総裁が英経済は「深刻な試練」に直面していると指摘したこと を受け、資産購入プログラムを延長するとの観測が広がった。ポンド はユーロに対し0.2%安の1ユーロ=90.28ペンス(前日は90.10 ペンス)。

メキシコ・ペソ

円は南アフリカ・ランドとメキシコ・ペソを除く高金利通貨に対 して上昇。世界的な株価下落が材料視された。米S&P500種株価指 数は0.05%、MSCI世界指数は0.6%それぞれ下落した。政策金利 はメキシコが4.5%、南アフリカは7%で、いずれも日本の0.1%を 上回る。

ナショナル・バンク・オブ・カナダのマネジングディレクター、 ジャック・スピッツ氏は「現在の為替市場の状況は、リスク回避の動 きを示唆している」との見方を示した。

メキシコ・ペソは主要通貨すべてに対して上昇。米パシフィッ ク・インベストメント・マネジメント(PIMCO)がペソについて、 新興市場で最も割安な通貨の1つであり、向こう1年間でドルに対し 最大20%上昇するとの見通しを示したことが好感された。

「最も割安な通貨」

PIMCOで約500億ドル(約4兆4500億円)相当の新興市場 資産の運用に携わるギレルモ・オッセス氏は、「ペソは新興市場で最 も割安な通貨の1つだ。対外収支は改善するだろう」と指摘した。ま た同氏はPIMCOがメキシコ資産を買い増す可能性があると述べた。

ペソはブラジル・レアルに対し、0.8%高の1レアル=7.4499ペ ソ。ニュージーランド(NZ)ドルに対しては1.6%上げて1NZド ル=9.3459ペソ。

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