南極の氷床:東側でも解氷が進行、海表面上昇加速か-テキサス大研究

米テキサス大学オースティン校が 英科学誌「ネイチャー・ジオサイエンス」に発表した研究によると、 南極大陸は西側だけではなく、より大きな東側の氷床でも解氷が進行 していることが分かった。これにより、海表面が「一段と大きく」上昇 している可能性が示唆された。

同調査によると、東側の氷床は西側の10倍で、2002年から09年 の間に年間570億トンの氷が解けた。南極大陸全体では年間平均約 1900億トンが解氷した。

国連は07年、地球温暖化を背景にした海表面の上昇には南極大陸 の西側氷床の解氷が大きく影響しているとの見解を示していた。東側 氷床については現状維持か大きくなっているとみていた。国連による と、南極の氷が全部解けると海表面が57メートル上昇する。しかし、 今後数千年間は、その事態が起きる公算は小さいという。

研究結果執筆の中心的な役割を果たしたテキサス大学の地球物理 学者、ジアンリ・チェン氏は電話インタビューで、「現在の傾向が将来 も確認されれば、地球の海表面の大幅な上昇につながる」と述べた。

南極の氷の消失は06年以降、最大で年間2200億トン。02-05年 の平均は1440億トン。

雪氷学者、ジョナサン・バンバー氏は、南極東側でも解氷があっ たことについて、他の研究と違っており「驚きだ」と評した。同氏は今 回の研究には加わっていない。

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